松濤SOHO・オフィス | レジデンスタイプ大型戸建
EDIT
>>LOCATION
渋谷の西側に広がる松濤エリア。渋谷中心地部からそれほど離れた立地ではないのに、とても閑静な住宅街が広がり、そこには驚くほどの豪邸やお屋敷が立ち並ぶような、敷居の高いエリア。そんな働くとは対照的な住環境だが、時々大型の面白い戸建の募集が出てくる事があり、この建物もまさにその一つ。山手通りからも僅かという少し賑やかな場所に位置するが、うまく手前の大きなマンションを壁としているため、喧騒などは殆どない。むしろうまく周りの建物に守られ、ひっそりと身を潜めるように立っていた。
>>SPACE
建物は住宅仕様の戸建タイプ。そう言うと簡単だが、もちろんここは松濤。ただの戸建でなく、10LLDDKK+庭付きというジャンボサイズの内部が現れた。
その内部は軽く迷路のよう。上下4フロアの中に、細かな和と洋の部屋がずらずらと並んでいて、廊下も長いし、地下室がこっそり隠れていたり、屋根裏のような3Fの一室があったりと。そんなこともあって、とてもじゃないがここでは全ての部屋をお見せはできないが、そんな空間を彷徨っていると、次第にワクワクしてきて、なんか面白いことになりそうな予感が徐々に湧き上がってくるような建物だった。
個人的に好きだったのは、そんなビックサイズの建物にしては、アプローチはだいぶ消極的なところ。道路から車1台分ほどの間口しかなく、奥にチラッとだけ顔を覗かせている。思わず通り過ぎてしまいそうなこの入口の先に、まさかこのサイズの建物があるとは誰も思わないだろう。まるで恥ずかしがり屋さんのように、隠れ潜むこの建物の姿に、思わずキュンとした。
>>HOW TO USE
この細かく分かれた多くの部屋をどう攻略していくか。そんな事を考えている時間がまた楽しそうだ。ここでは必然的に、部屋ごとに小さく分かれて働く感じになるだろう。いわゆる、大きなスペースにみんな集まり、オープンな働き方を!とは真逆なスタンス。完全孤立の部屋で、個々の仕事に専念して働く。ここでの過ごし方は、会社というよりは、まるで家族のような関わりに近いかもしれない。プライベートは明確に備えつつも、気が向いた時にリビングにふらっと集まり、雑談してまた散る。昼や夜には、キッチンで誰かしらがご飯を作り出し、そんな匂いに吊られて、ぞろぞろと部屋からでてきてみんなで食事を。そしてまた散る。天気のいい日や、夜風の気持ちいい夜には、このウッドデッキで飲みながら仕事も贅沢だし、なんならここを一部社宅として、実際にスタッフがそれぞれの部屋に住みながら働くというのも、またアリなのかもしれない。(ただ仕事漬けの日々になるが、、)そんな働き方が、この穏やかな松濤エリアの雰囲気にも相性が良さそうだ。むしろ何食わぬ顔で、このような使い方・働き方をシレッとかっこよくやり切れたら、きっと誰もが羨むようなオフィスと家と働くスタイルが同時に手に入ることになるだろう。
EDITOR’S EYE
外見や内部の建具など、所々に年代を感じる面はある。しかし、もうすぐ50歳を迎えようとしているとは思えないほど、まだまだ現役バリバリ感は滲みだしている建物だ。広い庭や、駐車場も、車種によっては3台は停められそうなゆったりスペース。また、ペットも可というから、会社のアイドル犬などと一緒に過ごすなど、なかなかオフィスビルなどでは叶えづらい、住居ならではの良さも兼ね備えていた。