西麻布オフィス | 1棟リノベーション完了ビル
EDIT
>>LOCATION
最寄りは六本木駅。ヒルズから地上へ出て、有栖川方向へ通称:テレ朝通りを道なりに進む。この通りは車通りも多く、ヒルズやインターナショナルスクールも近隣にあるため、歩いているとさまざまな国の方とよくすれ違う。また、中国大使館の警察官が一定距離に立っていて、道ゆく人に睨みをきかしているシーンも、この通りらしさがあって面白い。そんな通りを進む事間もなく。西麻布方向へ降りていく、大横丁坂の交差点を過ぎるあたりの右手にこの建物は現れた。
>>SPACE
2021年5月に大規模修繕、耐震補強工事を行なったこの建物。元は築50年超えのオールドビルだが、内外装を一新したおかげで、嫌な古臭さは感じないだろう。
募集はこの4F。室内もガチガチにリノべされた空間を少し期待していたが、実際にその空間へ入ると、意外とあっさりとした装いに拍子抜けしつつ、妙な安心感を覚えた。
室内はオーソドックスなオフィス仕様。床はOAのタイルカーペットに、天井は一見スケルトン風だが、実はボード仕上げ。そのシンプルな作りの中に、フロアによっては耐震補強の鉄骨が少し存在感を出している程度。シンプルでそこまで特徴的な空間ではないが、素地は悪くないように思えた。窓が多く日当たりもいいし、風も通るし、眺望もなかなか。テレ朝通り側のバルコニーに出れば、目の前には六本木ヒルズも現れて、なんか六本木にいるな、と言う気分にさせてくれる。間取りも使い分けし易そうで、水回りなども新設されているからバッチリ文句なし。正直、最初は普通だなと感じたこの空間だが、しばらくすると、実はこれ、結構いいんじゃないか?とジワジワと思えてくる物件だった。
>>HOW TO USE
この空間は、妙に気取っていないところがいいのかもしれない。六本木という街を象徴する六本木ヒルズ。その傍らという恵まれた立地にいながら、六本木のイメージさながらのギラギラした空間へ衣装チェンジするのではなく、もしろ都会ぶらずに、良くも悪くも薄いこの空間。そんな力が抜けた感じが、むしろしっくりくる方は多いはず。それでいて好立地、地味に賃料も坪18,000円を下回っているなど、コスパも良好ときたら、NOとは言わないんじゃないか。もちろん、この内装じゃ物足りないよという方もいるはず。その際は、この空間をベースに自分っぽさをプラスするように改装して頂くのもいいと思う。がっちり作り込むのも良し。最低限に、床の素材を換えるだけでもガラッと雰囲気は変わると思う。そんなアレンジのしやすさも、変に色がつけられていないこの空間の賜物だろう。あまり気取らず、自然とこの六本木に紛れ込むぐらいのテンションで、ここから六本木ライフを始めてみてもいいんじゃないだろうか。
EDITOR’S EYE
立地、建物、空間、抜け感、賃料などなど。総合的にバランスのいい物件という印象。今は決して派手さはないが、いじればガラッと雰囲気は変えることができるだろうし、建物のレトロな雰囲気と、ヒルズ裏という恵まれた立地を兼ね備えたレベルの高いオフィスになることは間違いなさそう。可能性に満ちた、期待値高めな物件だった。