六本木オフィス|天高3m 1F路面ガレージ付き空間
EDIT
>>LOCATION
場所は六本木一丁目駅近く。この建物は表側を車の往来の激しい六本木通りと首都高、裏側には表の喧騒が嘘の様に穏やかな路地に挟まれている。のんびりとした路地に面する建物裏側には、猿田彦神社、久國神社、永昌寺、そしてその背後にはアメリカ大使館の大規模な敷地という、何を信仰して良いのか迷ってしまう様なエリアと感じた。
そんな、ある種のカオス感のある裏通り沿いに静かに佇むこの物件の入口を見つけた。
>>SPACE
築60年、半世紀以上もこの地に立っている建物。募集区画はその裏通りに面する1F路面区画だ。室内はタイルカーペットが敷かれオフィス仕様に整えられてはいるものの、なんだか妙な違和感が感じられる。ザッと空間を見渡すとその違和感の正体は、すぐにハッキリとするだろう。外からはシャッターに隠れていて顕にはなっていなかったが、オフィスでは見慣れない様ななかなか香ばしいガレージスペースが区画の隣にピッタリとくっついていた。プラスアルファの外部スペースというわけではなく、室内からも行き来が可能な様に律儀にドアまで設置されている。聞けば、前テナントは酒屋さんだったそうで、商品の保管や積み下ろしなどには重宝していたそうだ。
空間としては、1F路面区画で道路に面して窓も多く、天井高は3mと高め。それだけでも素地は悪くない空間ではあるが、そこにあるガレージの存在感がさらに遊び心をくすぐり、この空間のポテンシャルを引き上げてくれていた。
>>HOW TO USE
せっかくなので、キャラ強めのガレージは、更にこの物件のキャラクターを高める利用をしてみてはどうだろうか。店舗も相談可能とのことなので、ガレージ部分を店舗スペースとして利用してみたり、区切られたスペースとして、ちょっと無骨なガレージ風打合せスペースにしてしまうのもアリだろう。
一方、スタンダードに仕上げられてしまったオフィス空間は、漂う倉庫感を改めて引き出し、面する裏通りにも似合う、ラフさや、インダストリアル感を高めに仕上げてみると相性は良さそう。室内と道路をダイレクトにつなげる、大きなシャッターも無視できない存在だ。
現時点では”ポテンシャルを感じる空間“止まりかもしれないが、味の決め手ともなるスパイスとして、備わったガレージや、道路面に直接開く大きなシャッター、恵まれた天高などを備えた空間を活かせれば、一度味わったらクセになる、そんな空間になることだろう。
EDITOR’S EYE
室内にはトイレや給湯などが見当たらないと思うが、実はフロア共有のものが廊下にある。面積的にはガレージも含んではいるが、表記の面積をフルに使える点もポイントは高いだろう。