神宮前オフィス | コンクリートのデザイナーズ空間
EDIT
>>LOCATION
場所は神宮前6丁目。人や車で賑わう明治通りから、一本奥の脇道を進む。小高い坂を登ると、そこだけ時間が止まったような哀愁のあるエリアにたどり着く。原宿とは思えないとても静かな場所だ。そんな場所にひっそりと佇む、このコンクリートの建物。個性的なフォルムにもかかわらず、うまく周囲に溶け込んでおり、危うく通りすぎてしまうところだった。
>>SPACE
誰もが一度は憧れたコンクリート空間。特に美術館と見違えるようなエントランスは、トップライトから3層吹き抜けに光が降り注ぐ、とてもダイナミックな空間だ。空へ続くような渦巻くコンクリート階段は、登る楽しさを与えてくれる。なかなかエントランスから、こんなにワクワクさせてくれる物件は珍しいと思う。
エントランスほどのインパクトはないものの、内部もなかなか面白い空間だ。玄関扉を開けると、左手からただならぬ視線を感じた。恐る恐る視線の先に目を向けると、ロボットがこちらに微笑んでいる。。いや、正確にはロボットの顔のような窓。その表情に、なんとも愛くるしさを感じた。北窓なので明るいとは言えないが、一日中安定した光が射し込む部屋は、細かい作業などに適した空間と言えるだろう。もう一つの、少し眩しすぎるほど光が照らす部屋。それもそのはず、前面には光を遮るような高い建物は一切無い。外を望むと、木々に囲まれたレトロな瓦屋根の風景が広がり、一瞬東京にいる事を忘れてしまう。なかなかの掘り出し物件だ。
>>WORKSTYLE
人を招きたくなるオフィスになるだろう。ダイナミックなエントランスが迎え入れ、ロボットの微笑みで心をつかみ、前面に広がる眺望が、もうその心を離さない。豊かな環境の明るいオフィス。太陽の光をサンサンと浴び、風景を望みながらのびのびと仕事をする。そんな誰もが憧れる働き方を、ここでは出来そうだ。
EDITOR’S EYE
デザイン事務所など、クリエーティブな業種に良さそうだと感じた。建物全体が小さな美術館のようで、オフィスをワークスペース兼作品展示室とする。普段の何気ない仕事の風景が、訪れる人には小さなギャラリーのようで面白く感じるだろう。