千駄ヶ谷オフィス|天井高い屋上付き築浅1棟ビル
EDIT
>>LOCATION
静かで落ち着いた印象がありながらも、ジャンルを問わずこだわりを持った人が集まる千駄ヶ谷エリア。ちょっと外れたエリアという印象がありながらも、実際のところは渋谷と新宿の間に位置する高い利便性も兼ね備えているので、オフィスとしてのニーズも衰えないエリアでもある。
今回の建物は、このエリアのシンボル的な存在の千駄ヶ谷小学校の裏手あたり。道路から奥まった敷地に建つ、一見控えめに感じるこの建物を見つけた。
>>SPACE
2019年に竣工した築浅1棟ビル。道路からは奥まった場所にあるが、花道のように整えられたアプローチがかなり印象的。期待感を煽る様な独特の雰囲気で、建物に向かって歩いて行くほど、自然にテンションは上がっていく。そんな演出もあって、室内に入るころには、かなり気持ち的には出来上がっているが、低層階の陽当たりと、窓先に見えるものは正直なところ良くはないため、その辺りは覚悟をしておいて欲しい。
室内は、モノトーンでやや無機質に揃えられた内装で、2F,3Fは3.3mという天井高があり、空間の持つ雰囲気は悪くない。環境的には、周りを建物に囲まれていることもあって、かなり静かで、そのシンとした空気感がかなり集中力を高めてくれそうな感じ。そして、諸々制限はあるが、屋上も開放されていて、新国立競技場までがスッキリと見えるほど、抜けた空と開放感を感じられる場所だった。
>>WORKSTYLE
各フロア分割での募集も同時に行なっているが、低層階の陽当たりなどを手っ取り早く解消するならば、用途別にフロアの利用を分けた1棟丸ごとでの利用が望ましいだろう。建物へのアプローチで高まった気持ちを維持して働くために、1Fには来客用とミーティング用を兼ねたラウンジスペースとして作り込み、2F,3Fの天井が高く気持ち良いフロアをメインのワークスペースとするのが良さそうだ。モノトーンに近い空間のかっこよさも良いが、高さのある空間なので、明るめのフローリングを敷き、大きな開口部にはウッドブラインドを設置して温もりをプラスして、窓先の景色はきっちり遮断して室内で世界観を完成させる。そして、太陽が恋しくなったら、軽めの打ち合わせや、ちょっとした作業を屋上でしてみてもいいだろう。
この物件は、ワンフロアだけ、ツーフロアだけと利用するよりも、屋上も含めた1棟で利用することでパフォーマンスは単純に3倍ではなく、5倍にも10倍にもなるような気がする。自由度高く、この物件を1棟丸ごと使い倒してこの建物とあなたの最大限のパフォーマンスを上げていただきたい。
EDITOR’S EYE
正直残念に感じるところもあるが、建物自体は悪くなく、建物などのアプローチも含めたら、総合点は高め。短所をうまくアレンジできる想像力が求められる物件だ。