恵比寿西オフィス|セミスケルトン空間
EDIT
>>LOCATION
恵比寿駅を下り、駒沢通りを中目黒方面へ進むと、程なくして右手に目新しい建物が現れる。2017に竣工したまだまだ目新しい建物。地上4Fまでは教会施設、その先5F以上をオフィス空間として計画され、緑で覆われたファザードと十字架が織りなす表情は、スタイリッシュでどこか神秘さすら感じさせる。建物は駒沢通り、恵比寿公園に挟まれた立地にあり、公園側のファザードもまた特徴的な顔立ち。通常建物背面のデザインは軽視されがちだが、この建物は裏表のない2つの異なる表情で見る者を楽しませてくれた。
>>SPACE
教会脇のエントランスを抜け、EVで上層階に降り立つと、そこには透明感のある気持ちのいい空間があらわれた。室内はセミスケルトンの明るいトーンで仕上げられた空間。どの部屋も2面の大きな開口部を備え、公園側には風とその先に広がる風景を取り込むよう、バルコニーと全面開放出来る折戸窓を設置した粋な作りとなっている。シンプルな形状や3M弱ある天井高も相まってか、より空間の広がりも感じられ、これがビルの基準仕様というのもなかなか珍しいと建物と言えるかもしれない。
最上階の10階はよりスペシャルな作り。両面に大きなバルコニーの付いたペイントハウスのような区画で、その分面積は他の階に比べて小さくなるが、両面に抜ける風景が空間の一部となり、面積以上のステータス感を与えてくれる。天気のいい日は外で仕事をしてみると良い。これでもかと日光をサンサンと浴び、風を感じ、緑や遠くまで広がる眺望を眺めながら気持ちよく仕事に励ませてくれるだろう。なかなかこれほど格別な空間は他にお目に掛かれないかもしれない。
>>WORKSTYLE
窓を開けると、気持ちのいい風が室内を通り抜ける。元々駒沢通りと公園を遮ってしまうような建物にはしたくないというオーナーの意向から、両面に大きな開口部を設置し、風が通り抜ける気持ちのいい空間が生まれた。この物件には常に新鮮な空気が流れ、その効果は周辺環境に留まらず、そこで働く人々にも大きな効果をきっと生み出すことになるだろう。この空間で働けば、常にフレッシュな思考を手に入れられ、同時に新たなイノベーションを起こすような素晴らしいアイディアも生まれてきそうだ。
EDITOR’S EYE
建物は著名な設計事務所C+A(シーラカンスアンドアソシエイツ)の作品。その為、空間はもちろん、エントランス共有部から室内の水回りに至るまで、どこも手が抜かれていない。また、建物単体だけではなく、周辺環境へも強い配慮をしている計画も素晴らしい。統一してデザイン性の高い物件と言えるだろう。