赤坂オフィス|共用の庭付き リノベ空間
EDIT
>>LOCATION
大手企業の本社ビルなど、数多くのオフィスが立ち並ぶ青山一丁目駅周辺。それだけではなく、いちょう並木や赤坂御用地など古くからの緑地も豊かで、そんな商業エリアと自然が上手く混ざり合うことで、青山一丁目という洗練された街が形成されているのだろう。そして、青山通り沿いを少々歩き、赤坂郵便局付近から1本路地へ入れば、今までのロードサイドの喧騒が嘘のような静かな住宅エリアに突入する。そこは、ひしめき合うように建物が建っていながらも、静かで若干の寂しさすら感じる住宅街。この建物は、そんな住宅街の中にポップなイラストとプライベートガーデンをあしらった周辺とは少し違う雰囲気を纏っていた。
>>SPACE
今回の建物は、2020年11月にリノベーションが完了してサービスオフィスとして生まれ変わった。空間デザインには、日常に緑を取り入れたデザインを提案する青山フラワーマーケットの姉妹ブランドである「parkERs」が関わっていて、建物入り口付近では、早々にプライベートガーデンが迎えてくれる。さらに、エントランスに入れば、暖色系の照明に家具のファブリック、ウッド。そして散りばめられた緑と柔らかく差し込む光が、期待を裏切らない印象の良い空間を作りあげられていた。
この建物の中には、ラウンジや会議室など共用スペースの他に、1F〜3Fまで大小の専有スペースがある。各区画の床材の仕様は、モルタル仕上げやカーペットなど異なるが、どこも天井高が確保された開放感ある雰囲気に仕上がっていて、あとは家具を入れてしまえば整う状態。会議や打ち合わせの時に、共用スペースを上手く使いこなせれば、賃貸スペースをフルに活用できて面積を無駄なく使い切れるだろう。建物内にいながらも緑が身近に感じられ、お互いを刺激し合えるようなクリエイティブさすら感じる空間だった。
>>WORKSTYLE
個人的にもそう感じるが、人間はストレスがたまったり疲れた時など、本能的に自然を求めてしまうとのこと。そんな考え方から、この建物もプライベートガーデンや中庭、ラウンジの傍らに置かれた観葉植物など、自然を身近に感じることができる“バイオフィリックデザイン”を採用しているそうだ。
確かに共用スペースの緑たちは癒しを与えてくれるが、専有区画によっては中庭に直接面しておらず、室内から緑が見えない場所もある。なので、1番長い時間を過ごすメインのワークスペースにも、観葉植物などを置いて、緑で溢れさせてみてはどうだろうか。そうすることで、建物内のどこにいても自然に触れることができる居心地の良い環境となり、出社したくなる動機も高まるかもしれない。
ここは、程よい距離を保ちつつも自然と人が集まる公園のような場所になりそうで楽しみである。
EDITOR’S EYE
中庭には水が流れていて、ラウンジや2-3Fの窓を開けると音が聞こえてくる。また、焚火をモチーフとした火が灯してあったり、ハーブを植えて香りを楽しんだりといった仕掛けがされていて、癒し効果が満載である。この建物の緑たちと共に入居者も成長していくことを願っている!