西麻布オフィス・店舗|期間限定 掘り出し物オフィス
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>>LOCATION
六本木駅からヒルズを横目に見上げ進み、マクドナルドの脇を曲がってテレ朝通りへ。この辺りは、Grand Hyatt Tokyoがあったり、冬はイルミネーションで賑わうけやき坂があったりと、本来六本木の中でも洗練された華やかさがある印象だが、現状の景色でいうと少し寂しげ。その理由は、通りを挟んだ向かいの一帯で進む再開発計画の関係で、退去済みの路面区画が散見されるからだ。今回の建物も、そんな部分的ゴーストタウン状態の開発エリア内にある1棟で、入居自体も期限付き。ただ、継続的な利用が出来ないからこその魅力的な条件もあるので、一考の価値は間違いなくあるはずだ。
>>SPACE
対象区画は、レトロな雰囲気のマンション2F部分。約50坪の面積を確保し、なんと家賃は50万円(坪単価約1万円)というから驚きだ。空間は、3方向からの採光を確保しているものの、低層階ということもあって室内は優しい感じの明るさが精一杯。色味自体が、グラデーションのかかったモノトーンのような仕上げなので、その優しい明るさと相まって、小洒落た感じも漂っていた。
内装は、新規にリノベーション済みで、スケルトン仕様の天井に空調/照明レール付き。真新しい男女別トイレやミニキッチンも完備されており、すぐに利用開始が出来る状態に整っている。改めて考えてみても、この状態でこの条件は破格と言っても過言ではないだろう。撮影時は、午前中の早い時間に立ち入ったということもあり、若干の暗さを感じる第一印象ではあったが、クリアな間接光が徐々に空間に差し込んでくるとそんな印象はどこへやら。共有部から感じるアジト的な怪しさと、きちんと働く姿をイメージさせてくれる爽やかさが入り混じる、掘り出し物とも思える空間だった。
>>HOW TO USE
契約期間は残りおよそ1年半。仮住まいの様に思えてしまうかもしれないが、だからこそのspecial priceを活かさない手はないだろう。原状回復については、期間満了に伴っての相談事項ではあるが、思う存分内装で遊んでみるのも面白そう。寂寥感すらある建物周辺の雰囲気や外観の印象からすると、内装は綺麗にまとまり過ぎている様にも思えたので、アクセントクロスや床材などを撤去し、より荒廃した雰囲気へ整えてみるのもアリだろう。継続性が読めないだけに、トライアル的事業に全振りしたラボの様なイメージを持つと、それぐらいの方が釣り合いが取れそうだ。
お得感のある賃料設定だけに、使い方は借りた後に考えるというぐらいでも十分成立するかもしれない。そんな風に考えると、恐れや不安よりワクワク感の方が強くなってこないだろうか。あれやこれやと考える間にも、刻一刻と残り時間を示す時計の針は進んでいる。取り敢えず、Come on!ASAP!
EDITOR’S EYE
脇にあるメインエントランス方面には、車の出入りを塞ぐ為か鎖がかけてあり若干不安も感じてしまったが、正面側からの直接動線が確保されているのでご安心を。再契約の可能性に関しては開発計画次第ではあるらしいが、短期集中として密度の濃い時間が過ごせそうだ。近隣から刺激を受けることのできる立地であることも考えると、アリよりのアリな空間だ。