広尾オフィス|天高3.8m 抜けた眺望付空間
EDIT
>>LOCATION
広尾といえば、言わずと知れた高級住宅街として人気の街。しかし、駅前から続く商店街には、ブルーボトルコーヒーをはじめとする小洒落たラインナップと、銭湯やおもちゃ屋など昔ながらのレトロなお店が入り混じる面白味がある。そんな商店街の突き当たりにある立派な門構えのお寺を道なりに曲がって少々。このエリアの雰囲気からは少し尖った印象のこの建物が立っていた。
>>SPACE
室内に入ると、何よりもまずその天井の高さを体感できる。真っ直ぐに伸びる約60坪のストンとした空間に、オフィスとしては珍しい約3.8mという天井高。迫力すら感じるこの空間の天井部分は、鉄骨の躯体や配管を剥き出しにしたスケルトン仕上げ。主張の強めな外観と同様に、このエリアでは少々珍しい雰囲気を持っていた。
設備面でもトイレは男女別に用意されていて、水まわりの位置もまとまっているため、空間はかなりスッキリ。そんな何気ないレイアウトがよりこの空間の迫力をアップさせているのかもしれない。さらには、目の前には瓦屋根のお寺とモコモコの木というユニークな景色、そして3Fレベルではあるのに、期待以上の抜け感がある気持ちの良い眺望まで楽しめるバルコニーまで備わっていた。
堂々とした迫力ある空間と、その先に抜けていく空。そんななかなか魅力的な組み合わせを持った物件だった。
>>HOW TO USE
スタンダードなオフィス仕様の物件ではあるが、約60坪の面積が真っ直ぐに伸びる潔さと、天井の高さによって、どこか圧倒されるほどのスケール感を持っている空間。そんな変えることのできないハコとしての魅力に比べれば、スタンダードさが際立ってしまう床の仕様については、変えてしまえば良いと割り切って考えられるのではないだろうか。フローリングなども似合うかもしれないが、この空間を真っ向勝負で利用するならば、迫力がさらに増す様にモルタル系の雰囲気に変更するのが良さそうだ。どうしても会議室の設置など、空間を仕切る必要があるのなら、ガラスの壁などでこの真っ直ぐに伸びる視線を遮らない様なものにしてみるのが良いだろう。
空間としてのベースさえ整えば、あとは下手に小細工などせず、デスクや椅子を並べるだけでも良いだろう。この空間は、ストレートな利用方法でも充分サマになってくれそうなほど芯を貫いて真っ直ぐに構えている、そんな潔さすら感じられた。
EDITOR’S EYE
商店街には様々な飲食店もあり、ランチには困らないだろう。さらに、商店街から一本裏路地へ入るとそこだけ時が止まったままの様な木造の長屋住宅群もあり、ふと気晴らしに散歩してみるのもなかなか面白いかも。