恵比寿オフィス｜木の梁が印象強めの新築物件

>>LOCATION
恵比寿駅から駒沢通りを中目黒方面へと進む。その道中はオフィスビルが多いからか、チェーン店や町中華などの飲食店が乱立していて、昼夜賑わっている印象が強い。とはいえ代官山方面へ1歩入ると、次第に小洒落たショップやカフェも多くなり、また変わった面白さを感じることができるだろう。そんな恵比寿駅と代官山駅の中間あたりの駒沢通り沿いに、主張しすぎないスマートな印象のニューフェイスが2023年誕生した。

>>SPACE
この物件の最大の特徴は天井に設けられた木の梁。一見デザインとして設けられたとも思えるこの梁も、実は構造をより強固なものとするために機能しているというのだから驚きだ。まるで要塞に守られているような安心感を得ながらも、要塞のような暗く冷たい印象は皆無。むしろその逆で、清潔感があり明るく健やかな雰囲気は、梁の裏に隠された照明からの光が天井に反射して、間接照明として空間をふんわりした印象に仕立てている。そんな構造的にも、インテリア的にもパフォーマンスを上げる木の梁の存在感はめっぽう強いが、床についても、フロアごとにモルタルだったり、フローリングだったりと違いを演出しているから、それぞれの違いを楽しむことも可能だ。外からのスマートな外観の印象に、こんな特徴的な空間が広がっているとは誰も思わないだろう。なかなか見慣れることのないこの空間に、面白い…！という以外の言葉を見つけることはできなかった。

>>WORKSTYLE
お互いの長所を高め、短所を補い1ランク上の価値を創出する、いわゆる”ハイブリッド“という言葉がしっくり来るこちらの建物。鉄骨の強く固そうな印象に、空間を包み込むような木の梁やデスクが優しく温かい雰囲気。フロアによっては窓が少なく多少の閉鎖感を感じるものの、天井の高さがそれを和らげている。そして、プライベート性の高い1フロア1テナントのため、他企業との接点も取りにくいかと思いきや、3F-6Fまでのテラスはすべて共有で、さらには屋上にもコミュニケーションスペースもあって企業間での交流も取りやすい設計。となれば、建物自体のハイブリッドだけにとどまらず、利用する入居者同士のハイブリッドも狙ってみてはいかがだろうか。入居者同士の繋がりが期待でき、仲良くなれるのであれば、お互いの企業が得意不得意としていることも、手を取り合い掛け合わせることで、より高いパフォーマンスに繋げる。この建物に入居する際には、自分たちだけのパフォーマンスだけではなく、ハイブリッドというキーワードを意識し、他の入居者とうまいことコラボを狙ってみよう。その結果、もし、ハイブリッドが実現できなかったとしても、積極的に交わったことで、パフォーマンスだけではない充実した働く時間に繋がりそうだ。

エレベーターはタッチレスで顔認証登録をすれば、自動で自分たちのフロアへ連れて行ってくれたり、AIサーマルカメラによって発熱者を検知するシステムもあったり、6Fにはドリンクや軽食が購入できる無人機販売機も設置されていて、しっかりとこのご時世に対応している点もさすがだと思った。