南麻布オフィス | リノベ済みの最上階 バルコニー付き

>>LOCATION
麻布十番駅から二の橋を越え、古川橋交差点が視界に入ってくる辺り。大通り沿いから1本脇へ折れると、綺麗めな住宅やマンションと味のある昔ながらの住宅や工場の混じり合うエリアがある。南麻布アドレスの洒落た雰囲気もありながらどこかのんびりした懐かしさがあり、駅から少し距離があるとしても、通勤の足取りは意外と軽く感じられそうだ。
今回の建物はそんなエリアにある、内外装リニューアル予定のオフィスビル。工事完了前の先行募集でありながら、室内に入ればその魅力は十分伝わるだろう。

>>SPACE
建物はこの手のリノベーションに定評のあるオーナーによるもので、現在鋭意工事中。エントランス周囲の印象や共有ラウンジ・共有会議室にフォンブースなど、しっかりと世界観を持って作り込まれる予定なので、その雰囲気の良さに関しては安心してほしい。
今回紹介する区画は、最上階7Fの元オーナー住居区画という所謂とっておきの区画だ。ビル自体のエントランスとは別の、7F区画専用のエレベーターからフロアに入ると、セミスケルトン仕様のとにかく明るい空間が広がる。モルタル床と2.8mほどの天井、白い壁面にアクセントとなる黒の建具。シンプルながら品よく仕上げられたスペースは、窓先2方向をぐるっとバルコニーに囲まれ、とにかく抜けが良い。消防の関係でフロアが2つに区切られていることもあり、面積の割に空間の体積は若干コンパクトに感じてしまうが、そのスカッと抜けた窓から入る明るい光は、この空間で働いたらアガる！とシンプルにそう感じさせてくれた。

>>WORKSTYLE
室内で快適に働けることは前提として、建物自体をも楽しめるこの物件。共有部はもちろん、屋上には菜園スペースを確保し、建物1Fには人気のベーカリーカフェも入居予定。駅まで若干の距離があることもあり、建物内にいる時間は必然的に増えるかと思うが、その分、のんびりした時間も増えそうだ。
働くためのオフィスであるからこそ、忙しなく過ごす日々はもちろんだが、時には自分や仕事の本質に向き合う時間も必要。そんな時は、1Fであったかいパンを食べながらお腹を満たし、夕涼みがてら屋上で成長する野菜達を見守ってみるのも良いかもしれない。特別なことではなく、ほんの僅かな時間かもしれないが、そんな瞬間がちょっとした息抜きになり、凝り固まった頭を溶かしてくれ、前向きになれる様な気がしてこないだろうか。
近頃では、働く時間の利便性と密度を高める様な共有施設を売りにしたオフィスも増えてきているが、この物件が異なる部分は、オフィスにくることで、心が健やかになれそうなこと。ただ豪華で華美なだけではなく、現代のオフィスに求められることって、もしかしたらこの物件の様なソフトな部分なのかもと考えさせられる空間だった。

仕事に集中する日でも、ちょっとした時間にバルコニーで街並みを眺めたり、屋上に出て空を仰いでみたりと、より気軽な気分転換も可能だろう。
ビル内にはコンポストステーションも設置され、クリーン電力などの取り組みも。身近なところから、少し意識が変わるきっかけをもたらしてくれるとすれば、この空間への移転は良いものになるだろうな、と感じた。