EDIT
渋谷の喧噪が途切れ、突然空が広くなり始めた松濤の一角。落ち着きある住宅街から更に1本入ったところにこの建物はあった。
高級レジデンス物件。外観からも門扉からもそう感じさせるオーラのようなものが漂っている。実際のところ、門扉はがっしりとした木でできていながらも、自動スライド式。過剰な贅沢さをも感じさせる仕様にワクワク感は隠せなかった。
玄関を開けると、スペックの高いキッチンを備えたまとまった空間。本来であれば、リビングダイニングの機能を果たすこの空間も、働く方にとっては来客を迎えるオープンなスペースになることだろう。上下に空間をつなげる螺旋階段は下から見上げるとかなりの迫力。地下にあたる空間も開口部がとれており、閉鎖的な印象はなく、まとまったワークスペースとして十分に機能する。螺旋階段を一気にのぼり、最上階にあがると、広めのバルコニーが設置された明るい空間に出る。上ってみて初めて気がつくのが、階段の一番上が井戸のように縁で囲われていたこと。下から見上げる階段もインパクトはあったが、上から見下ろすのもなかなか面白い。
普通のオフィス物件では、造作やパーテーションなどで作る境界を、ここでは、上下をつなぐ階段によって、違う表情をつなげ、空間全体に意味を持たせることになるだろう。
スペックの高いキッチン、ジャグジー付きのバス、渋谷の街を見下ろす大きめのバルコニーがこの物件の魅力。
日本を代表する高級住宅街の真ん中で、あなたらしい悠々自適なワークスタイルを確立していただきたい。
EDITOR’S EYE
タイトルのA well sideは井戸端という意味。こちらの物件は、井戸の中におりていくような階段によって繋がっている。水の周りに生き物が集まるように、この階段を中心に良い仕事、良いメンバーが集まり、良い時間を過ごしていただけたら良いなと思う。