南麻布オフィス｜リノベ済メゾネット空間

>>LOCATION
麻布十番から麻布通りを古川橋方面へと進む。麻布通り沿いは交通量も多く、裏側も首都高が走っていたりと賑やかな印象があるが、1本裏側には住宅街が広がっていたりと穏やかな一面も覗かせる場所。今回の物件は麻布十番(一の橋)から南に進み、三の橋を越えたあたりにある。恐竜が目印のメキシコ料理店があるその隣に、このエリアとしては珍しい、やけにスッキリとした面構えのこの物件を見つけた。

>>SPACE
今回募集の1-2Fは、前回募集時にフルリノベーションされた空間。今回は、そのリノベーションされた室内を活かしつつ、前入居者が内装を造作した空間の居抜きになっていた。そんな室内はというと、1Fはクールな印象のタイル調の床、2Fは少し温かみのあるフローリング調の床とそれぞれベースの部分の雰囲気は少々異なる。周囲を建物や首都高に囲まれているため、お世辞にも明るいとは言えないが、建物前後の窓から柔らかく差し込む光が真っ白な壁や天井に反射して、やけにクリーンな印象に感じられた。
設備的にも申し分なく、充実した水まわりに加え、2Fには会議室やブース席などもあり、現代の働き方にもフィットした使い勝手の良さも備えている。そして、奥行きのある形状ということも影響しているのか、交通量の多い麻布通りと首都高に面していながらも、車の行き交う音もそれほど気にならず、意外なほど静かな空間。ガンガン営業するというよりは、寡黙に集中して仕事に取り組むことが似合いそうな空間だった。

>>WORKSTYLE
大通りと首都高に挟まれた場所、オフィスとしても馴染みがあまりない立地のため、どこか敬遠されてしまいそうな物件ではあるが、室内は予想以上に静かな印象があって、仕事も捗ってくれそうなのは間違いない。しかし、明確に利用方法も分けられる1-2Fのメゾネットで、1Fには大きめの流し台もあって、カフェカウンターなども作れてしまう現状。店舗的な利用も可能なので、執務スペースは2Fにまとめ、1Fはカフェとしてひっそり営業しつつ、ラフな打ち合わせなどを行う場所として確保というのも良いかもしれない。
少し躱した立地にある物件だからこそ、教科書通りではなく、遊び心を持って、挑戦してみても良いのではないだろうか。そんなチャレンジ精神に引き寄せられて、同じ様な情熱や志を持った仲間や同士とも言える人々が集まってきたら面白いと思った。

実はリノベーション前はラーメン店だったというこの空間。カウンターに赤い丸椅子が並んでいたという当時の様子は、今とはまるで違う印象の空間だったそうだ。そんな庶民的な雰囲気も悪くないが、現状の整ったオフィス空間まで仕上げてくれたことに敬意を評したい。