代々木上原住居 | 大きなバルコニー付きレジデンス空間
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LOCATION
代々木上原駅を下り、井の頭通りを環七方向へと進む。緑の街路樹に囲まれたこの通りは、車の流れはあるのに不思議とのんびりとしていて、歩く人の足取りもどこか柔らか。道中には上原らしい感度の高いショップやレストランなどが点々とし、この雰囲気がとても心地がいい。そんな道を進む事7分ほど。右手にこの建物が見えてくる。ほどよいレトロな表情の建物で、路面の半地下には建築家谷尻誠氏のオフィスを兼ねた人気の「社食堂」。お昼には、近隣のクリエイターや住人たちが吸い込まれるように集まり、のどかな通りの一角に心地よい賑わいをつくっていた。
SPACE
90年代に建てられたマンションで、全体に高級感と重厚感が漂う建物だ。
今回の募集は、その2Fの角部屋。とはいえ、実際の高さは3Fほどあり、ちょうど目の前に街路樹の緑が広がるベストポジションにある。室内は3LDK+広めのバルコニーという、ゆとりある構成。南北2方向に道路が通っており、井の頭通り沿いに面する3つの寝室には、木々の影を透かした光がやわらかく射し込み、空間全体に穏やかな明るさをもたらしている。一方、反対側に位置するLDKは、日差しが直接射し込む時間こそ少ないものの、常にふんわりと全体が明るく、落ち着いた居心地をつくってくれている。外には屋根付きの広いバルコニーがあり、グリーンや家具を並べて小さなリビングのように使うのも良いだろう。さらにバスルームが2つ、トイレが3箇所と水回りも充実な作り。全体にどこか温かみがあり、居るだけで肩の力が抜けていくような、妙な安心感のある空間だった。
LIFESTYLE
住まいとちょっとした創作の場としてこの空間を味わってほしい。朝、寝室に射し込む柔らかな光で目を覚まし、レトロ調なお風呂でゆっくりと頭を起こす。リビングに漂う静けさの中でコーヒーを淹れ、ほっこりと。そんな日々の始まり。日中は、リビングの一角や個室の1つを自分のアトリエとして使い、好きなことに没頭する時間。手を動かしたり、資料をまとめたり、時には仕事のパートナーを呼んで、ダイニングテーブルやソファでのんびり作業をしたり。昼となれば、1Fの「社食堂」へ。仲間や近隣の人たちと肩を並べ、軽い談笑しながら腹を満たす。そして午後も頑張るかと気合を入れて、また自分のペースで過ごす日々。
「うち、社食あるよ?」と、冗談まじりに言える家。暮らしの中に、クリエイティブな時間がここでは自然と混じり合い、そして少しだけユーモアを添えてくれる面白い暮らし方がこの建物・空間ではできるのではないだろうか。
EDITOR’S EYE
もちろん、社食堂以外にも近隣には美味しいレストランやカフェもあり、十分に楽しめるエリア。なにかと人気の高い代々木上原エリアで、家も、アトリエも、そして行きつけのお店まで一挙に構えられるこの建物での日々は面白そうでないか。