代官山オフィス|窓の多いコンクリート空間
EDIT
>>LOCATION
100年に一度と言われる大規模再開発の要となっている渋谷桜丘エリア。2024年3月にサクラステージが竣工し、7月25日には多くのショップが開業を迎えることもあり、今後は人の流れや賑わいも大きく変わっていくことだろう。そんなサクラステージの間を通り、山手線の線路沿いに代官山方面へ。八幡通り近くまで進むと、レトロな建物も増え、ガラッと印象が変わる街並みも面白い。そんな代官山エリアの足元とも言えるような場所に、このコンクリートのスタイリッシュな建物が立っていた。
>>SPACE
吹抜けのエントランスを潜り、募集の2F区画へ。外からのやや堅牢な雰囲気に対し、室内に入れば予想を超える窓の量にまず驚く。外壁面のほとんどを窓にしていることもあって、低層の2F区画でありながらも、適度な明るさと開放感が気持ちの良い空間だ。
室内は、壁天井をマットな質感のコンクリートとしたクールな印象の空間。サッシの枠とキッチンを隠すスライドの扉にはウッドが使われているが、主張しすぎない程度の割合のため、クールな空間を邪魔せず、心地良い印象をプラスしている。そして、そんなクールさをさらに強く感じさせているのが、直線的な印象が強いことではないだろうか。空間の形状はL字型で、現状設置されている照明も直線的なむき出しの蛍光灯のみという潔さ。
トイレは階段部分にあったり、キッチンがスライドドアで隠すことができたりと、スッキリとした印象が際立つ空間だった。
>>HOW TO USE
この空間に立ち入った時、シンプルさを追求した造りに潔さを強く感じた。
目に入ってくるのがほぼコンクリートと窓だったり、余計な装飾のないむき出しの蛍光灯。真っ直ぐに伸びる形状に合わせたライティングレールなど。
そんな潔い空間だからこそ、この明るく開放的な室内に間仕切りなどはせず、できるだけオープンなまま利用したい。壁や天井はそのままでも良い質感だが、唯一ザ・スタンダードなオフィス仕様のタイルカーペットが少々勿体無い。この空間をより雰囲気良く利用するならば、そんな床材の変更は必須だろう。カーペットを剥がし、天井や壁と同じようにコンクリートをむき出しにしたり、無機質なタイルやステンレスの床材などをチョイスしてハードさをプラスしても良い。そうして、全体の雰囲気をより高めたら、そこに設置する家具やちょっとしたオブジェ、アートは少々パンチが効いたものでも、バチっとハマってくれる気がした。むしろ、そんな風にインパクトがあるくらい尖ったものの方が、この空間の印象を加速させてくれる様に思える。
この空間で働くのに必要なのは、きっと攻める気持ちではないだろうか。ちょっと躱したエリアでも穏やかに守りに入らず、一直線に進み続ける。そんなまっすぐで強い気持ちと潔い空間で働いて頂きたい。
EDITOR’S EYE
目の前にはカフェやライブハウス、すぐ近くにPIZZA SLICEなどもあったりと、実は隠れた人気店も多い場所。渋谷と代官山のどちらもアクセスできることもあって、ランチなども困らなそうだ。