初台オフィス・店舗|天高3.5m200坪超スケルトン空間
EDIT
>>LOCATION
場所は初台エリア。渋谷や新宿からも程よい距離感にありながら、地元に根付いた商店街があったりと、肩肘の張らない落ち着いた雰囲気がある場所。そんなエリアでありながら、コンサートやアートを楽しめるオペラシティや、バレエやオペラ、演劇の公演を行う新国立劇場もあって、伝統芸能や最新のカルチャーなどさまざまな文化を感じられる。この建物は新国立劇場の敷地の斜向かい、不動通り商店街の入口にどんと構えていた。
>>SPACE
今回の募集は元々パチンコ屋だった1F路面区画。現在は、その内装だけでなく、当時の賑わいなども一緒に撤去してしまった様な、シンプルで静かなスケルトンの空間になっていた。元々パチンコ屋という事前情報のイメージや外観の少々雑多な印象が影響していたからかもしれないが、天井や床などのコンクリートの素地は、予想に反して意外なほどきれいというギャップに驚いた。その室内は、増築箇所もあって変則的な形状ではあるが、200坪を超える面積を確保したスケール感のある大空間。天井高は3.5mと高く、適度に陽の差し込む色っぽい雰囲気のスペースがあったり、1Fスケルトン区画としては珍しいしっかりと明るい爽やかな印象のスペースも。そんな印象の違いを利用することで、1つの空間内で店舗やオフィスなど、用途を分けて利用することも想像はしやすいだろう。
この手のスケルトン空間が個人的にもかなり好みということもあるが、インパクトあるスケール感と色気のある雰囲気に、瞬く間に心を掴まれてしまっていた。
>>HOW TO USE
インパクトのあるサイズ感と空間が持つ色気やポテンシャルが十分すぎるこの物件。路面区画で22,000円(税別)と抑えられた賃料設定など、魅力も多く、かなり稀少な物件と言えるだろう。ここであれば、予算内で希望以上の面積を利用でき、描いてきた夢を実現することもできるかもしれない。
しかし、フルスケルトンから作り込む工事費用はかなりかかってしまいそうだし、現状は遊技場という用途のため、利用方法によっては用途変更が必要になる。さらには、渋谷や表参道などといったエリアに比べると、少々躱した立地ということもあって、店舗であれば、ここまで引き込む集客性や順応性も求められるだろう。この空間を利用するならば、なかなかたくさんのハードルを越えていかなければいけないことも確か。もはやそんな工程が、ある種長い時間をかけて植物や作物を育てるということに思えてしまった。この初台という環境に順応し、この空間という土壌を開拓して耕す。種を蒔いて、それをじっくり育てていく。そんな風に、育てるという気概を持ってこの空間を利用する企業によって、蒔いた夢の種がしっかり芽吹き、そこにどんな花が咲かせられるか。それが今からとても楽しみだ。
EDITOR’S EYE
時間をかけてこの空間と事業を育てていくにあたって、この物件の契約が普通賃貸借契約であることはかなりポイントとなるだろう。じっくり時間をかけ、オペラシティや新国立劇場と並ぶ、このエリアのランドマークを目指してみてはいかがだろうか。