南青山オフィス・店舗 | 1F路面SHOP居抜き空間

>>LOCATION
南青山3丁目交差点を背にして、外苑西通りを西麻布方向へ下っていく。この通り沿いには、古いマンションやオフィスビルが今でも多く残っていて、それらをうまくリノベして使われている路面店舗などもいくつか点在している。あまり開発され尽くされていない感じが、ある意味この通りの魅力とも言えるだろう。そんな道を数分進むと現れるSKI SHOP JIRO。古くからこの通りのアイコンとして親しまれているお店だが、今回の空間は、そのJIROの隣という、とてもわかり易い場所にひっそりと身を潜めていた。

>>SPACE
オールドマンションの1F路面区画。以前までアパレルのショップとして使われていたこの空間だが、現在はその居抜きというか、出たままの姿、という装いをしていた。
室内は床・壁・天井、全てが白塗装されたスケルトン仕様の空間。天井高も高く、2方向には大きなガラス面が連続していて、窓先には刻一刻と変化する外の情景や、南に面する窓からは光もよく射し込んでくる。逆に外からは、その内部がほぼ筒抜けという感じで、もはや逃げも隠れもできない感じだ。
真っ白な空間の中に、まるでアート作品のような造形的なカウンターテーブルが置かれ、アパレルの名残である鏡の写り込みによって、いい感じに空間の奥行きを作り出しているのがまた面白い。色味のない、一見coolな印象を受けるこの空間だが、実際の室内はそんなドライな感じはなく、むしろ柔らかな印象。面している道路もそれほどガチャガチャしていないため、室内にもゆったりと時間が流れ、穏やかで、妙な居心地の良さも備えた空間だった。

>>HOW TO USE　
南青山のロードサイドにある路面区画で、元アパレルショップ。そうであれば、今回もショップとして・・と言いたいところだが、ここはあえてオフィスとしてどうだろうか？
単純に、この空間をオフィスとして使えたらめちゃくちゃ素敵に働けると思う。空間はほぼ整っているので、このまますぐ使えるし、意外とオフィス向きな間取りなので、このカウンターテーブルも、社交の場としてうまく使いこなせそうだ。道ゆく人がついつい覗いてしまうような、魅せるオフィス。そんな人からの注目を浴びる空間で過ごすことで、空間も自然と綺麗に保てるし、程よい緊張感を受けることで、仕事にもより一層身が入るのかもしれない。もちろん常に人に観られていると疲れてしてしまうので、例えば植物や家具などで、柔らかく視線を遮る場を作るなど、空間の中でもうまくオンオフを切り替えてあげるのもいいと思う。
大通りではなく、ほどよく人通りがまばらな、“通”とも言えるこのJIROの脇道だからこそ、またうまい世界観が作れそう。この空間でどう働こう。どう見せつけてやろう。そんな妄想を好きなだけ膨らませて、この空間でスマートにかっこよく働いてみてはいかがだろうか。

店舗をベースとしている募集なので、オフィス物件に比べると、どうしても賃料や初期費用などは重めではある。しかし、室内は整っており、それほど手をかける必要もないこと。また、コスパをど返ししてでも惹きつけられる空間の魅力を考えると、ついつい手を伸ばしたくなる空間だ。ここでうまい観せるオフィスができれば、この通りにもいい影響を及ぼす存在になるのではないだろうか。