南青山オフィス | 日当たり良好なレトロビル

>>LOCATION
南青山3丁目・4丁目の境界線。旧ホテルフロラシオンが立っていた通りと言えばわかりやすいだろうか。この通り沿いには、隈研吾氏による特徴的な造形の建物や、感度のいいショップもちらほら。今後、フロラシオン跡地も再開発され、より街並みも変わるであろう、なにかと話題性のある通り。そんな新旧の建物がランダムに並ぶ通りの中で、半世紀以上もこの地にありながら、いまだ現役バリバリと言わんばかりのこの建物は立っていた。

>>SPACE
募集はこの建物の4F部分。その室内に入ると、雰囲気のいい空間が現れた。100㎡ほどのワンルーム空間で、3方向に多くの窓があり、時間問わず陽もよく入ってくる。また、周辺から頭一つ飛び出したような高さにあるため、どの窓も建物で視線を遮られていない。そのために、窓先にはavexビルや遠くの六本木ヒルズなども、周囲をぐるりと眺められ、明るく、抜け感の良さも兼ね備えた空間だ。
そんな空間自体の質はいいものの、オーソドックスな内装が少々もったいないところ。床はフローリング調で多少雰囲気は出しているものの、壁や天井、水回りなども、いわゆるザ・オフィスという感じ。なんなら天井高もしっかり貼られてしまっているボードによって2300mmとなかなか低めだ。しかし、そんな色気のない仕様でありながらもこの雰囲気の良さは、やはり単純にこの空間の素地がいいことだと物語っているように感じた。

>>HOW TO USE
見た目がいいわけではないのに、なんかあの人カッコいい。そんな人をたまに見ることはないだろうか？この空間もまた、今はそんな雰囲気イケメン止まりのような感じ。しかし、この垢抜けない見た目を磨けば、容姿共にカッコよくなることは容易に想像できてしまう。わかりやすくいえばこの低い天井を落として、定番のスケルトン天井にするだけでもだいぶ見た目が良くなるだろう。フルコーデまでの気合いは見せなくても、天井を変えるだけで十分印象は変わるはずだ。もちろん、イケメンすぎると緊張するから、今のままでちょうどいいよという方もいるだろう。どの程度の温度感の空間がいいかはそれぞれお任せしたい。また、もう一つこの物件の推しポイントを伝えると、賃料設定もこの立地にしては魅力的な目線。雰囲気の良さだけではなく、コスパの良さを兼ね備えているなんて、これまた優秀だ。
見た目より、中身のいい空間。1日の多くの時間を過ごすワークスペースとしては、実はとても重要な要素だろう。そんな元々備え持ったこの雰囲気を纏いながら、この空間でまったりと、好きな作業に1日中没頭するような日々を送っていただきたい。

通り沿いからは反対の、建物バックサイドに向いた区画なので、外の音も感じず、日中はポカポカの陽が射し込んでとても穏やかな空間。天井をスケルトン仕様に加工するのは事前承認で可能とのことだが、古い建物のために、なかなか荒々しい天井スラブという情報も。それが吉と出るか凶と出るか、天井を開けてみないとわからないないという賭けな部分はあるので、チャレンジには要ご注意を