北新宿オフィス｜天井高 居抜き地下空間

>>LOCATION
今回の物件は新宿区北新宿。最寄駅は西新宿駅となり、高層ビルが背比べをするかのように密集して立ち並ぶビジネス街的なイメージの立地と言えるだろう。そんな駅前から税務署通りを越えたあたりからは、それまでの高層ビル群とはガラッと変わって、落ち着いた空気の流れる住宅街へと続いているという切り替わりの早さも面白い。高層ビルの足元を支えるかのような住宅街の入り口付近に、白と黒に切り替えられた2トーンの建物を見つけた。

>>SPACE
以前は映像制作会社という地下区画。専用の階段を降りると、前テナントの造作が残された居抜きのこの空間が潜んでいた。地下ではあるものの、3.2mの天井高とL字に配置されたドライエリアから来る2方向の光によって、閉塞感は緩和され、こんな地下空間であればアリと思える人も少なくないだろう。
室内はスケルトンをベースに床と柱にベニヤの板を施し、ラフでありつつも木の温もりが感じられる内装。印象深かったのは、地下ということもあってか、シンとした空気感がやけに空間を際立たせるような不思議な感覚があった。空間の面白さを感じつつも、とことん集中して仕事ができる環境とも思えた。
ビジネス的なイメージの強いエリアにあり、建物自体は比較的ベーシック。とは言え、一歩足を踏み入れれば、ガラリと印象が切り替わる個性が滲み出た遊び心のある空間に、発掘した！という気持ちが湧き出て来るような物件だった。

>>HOW TO USE
周囲の雰囲気と隔離されたような空間だからこそ、このエリアのイメージに沿った働き方とは少し違う、この空間でしか出来ない遊び心を感じる働き方が実現できるのではないだろうか。
光が入りにくく音の影響を受けにくい地下、という性質を逆手にとって、BGMは大きめ、壁にはアート多め、映像は壁面に投影し放題というノリの良いオフィスにしても面白い。
働く場所や空間も少しキャラが強めの物件だけに、会社の見せ方を考えるとしたら、もしかしたら思い切ってやりきるぐらいがちょうどいいのかもしれない。エリアが少し外れるが故に得られるコスパの良さという恩恵を活かして、敢えてこのエリアに拠点を構え、他のエリアでは成し得なかった利用方法と働き方を叶えて頂きたい。

内装も面白みがあり、賃料も比較的割安感がある。加えて、新宿エリアということはあっても、中野や新宿方面はもちろん、丸ノ内線で都心へのアクセスも悪くない。総合的にみても、意外とじわじわ感じられる物件の良さを、ぜひ実際に体感して頂きたい。