北青山オフィス｜ヴィンテージマンションシリーズ

>>LOCATION
骨董通りの入口の交差点から、キャットストリートに抜ける小道を入る。そこは、北青山(港区)と神宮前(渋谷区)が隣接し合う区境の通りで、ハイブランドの立ち並ぶ表参道周辺のような華々しさやキラキラした印象とは異なり、流行に敏感な人々が集いながらも、ある種の雑然とした印象も持っている面白みのある場所だ。日々行列の絶えないPARIYAを越えて少し進んだ先に、お馴染みのヴィンテージマンションシリーズの一室に今回新たに内装を一新した区画が誕生した。

>>SPACE
新しくリノベーションされた区画は、コンパクトだが、真っ白でクリーンさの感じられるような気持ちの良い空間。窓先には外のブロック塀を越えてやってきたツタの緑が、白い空間にマッチして雰囲気作りに一役買っている。1Fのため光がたっぷり差し込んで来るわけではないが、明るすぎず暗すぎずのちょうど良いバランス。外界からシャットアウトされたような静けさは、ある種神聖さすら感じるほど。そして、専有のテラスにはウッドデッキが敷かれ、ちょっとしたスペースだが、椅子を置いて息抜きがてら座って居たくなるような居心地の良さがある。
キッチンやトイレなど設備も一新され、綺麗な状態。家具を持ち込むくらいでも十分スタートできそうなほど整った空間だった。

>>HOW TO USE
外界から遮断されたような静けさがあり、居心地良く過ごせる空間に対して、外はトレンドエリアとして、行き交う人々も情報も多い場所。それならば、オフィスでは敢えてBGMを流さずに静かな環境を整えておく。オフィスに戻ってきた時には雑音がリセットされ、オンとオフが切り替わるように演出をしてみるのも良いだろう。この空間に入ることをスイッチの切り替えとして仕事に集中する。空間に篭って集中する時間が多くなるのであれば、居心地の良さにも十分にこだわってみても良いだろう。現状でも窓先に見える緑の気持ち良さはあるが、真っ白な空間には植物がよく映えてくれるので、緑の分量を適度に増やし、居心地良さを追求することで、より一層集中できるようになるかも。
真っ白で全てが一新されたこの場所は、スタートアップの企業にもオススメしたい。情報や誘惑にも負けず、これから会社の歴史を紡いでいく始まりの場所として、まっさらな気持ちでスタートできそうな、そんな空間ではないだろうか。

この物件、ヴィンテージマンション故に共用部はレトロな印象が強い。入口の扉を開けるとすっきりとした雰囲気の空間へとガラッと印象が変わることも面白いだろう。この扉をくぐることだけでもオンとオフのスイッチが切り替えられるような気がした。