神南オフィス|最上階 メゾネット空間
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>>LOCATION
神南と言えば渋谷の中でも取り分けファッション感度の高いエリア。大手のセレクトショップだけでなく、個性豊かな個人店もいくつも点在し、トレンドを求める人々が賑わいを見せている。渋谷パルコ跡地の開発を横目に公園通りを区役所方面へ進み、B&Yユナイテッドアローズを曲がってすぐのところ。1Fにnano・universeが入居するビルが今回の物件だ。
>>SPACE
元々はnano・universeのオフィスとして長くに渡って利用されていた最上階のメゾネット区画。エレベーターを降りた瞬間に感じる室内の明るさは、入口付近から区画の奥まで続く開口部の賜物。神南エリアには他に高い建物はあるが、それでも6Fという目線からは視界を遮るものが少なく、まるで地上から切り離されたかのような空間だった。さらに上の最上階7Fへと続く内部階段の脇をすり抜け奥のスペースへ。バルコニーには植栽があり、上層階にも関わらず窓辺に緑を臨むことができるのも乙なものだ。さらにその上の7Fは、6Fに比べると開口部も少なく、バルコニーも小さめだが、突然現れるステンレスの壁がなかなかインパクトを残している。
スタンダードなオフィス仕様であることを忘れてしまいそうになる程、内部階段に窓辺の緑、ステンレスのシルバーの壁など要所要所のパンチの効いた空間だった。
>>HOW TO USE
立地や室内の雰囲気など総合点は高い物件。この物件の問題は空間をどう利用するかということだろう。せっかくの気持ちの良い抜け感を感じる窓先であるならば、開口部からの明るさや空気の流れを遮断するのはNGだ。最初に感じた印象が大きかったからなのかもしれないが、この空間を生かすには、光と風の存在が不可欠なのだろう。周りの建物から覗かれることもない高さの区画なら、敢えてブラインドなども取り付ける必要はない。エアコンの風よりも、窓を開けて外から取り入れた風がフロア単体だけでなく上下階をも繋ぐ、そんな気持ちの良い空間を目指してみてはいかがだろうか。
オフィスのある上層階へ上がり、地上のトレンドやファッションなどの多すぎる情報量から少し距離を置き、日々街を俯瞰して眺めてみる。この空へと開放された最高に気持ち良い空間だからこそ、自分たちと渋谷の街とのうまい付き合い方ができる様な気がした。
EDITOR’S EYE
白をベースに綺麗に整った空間は無機質に感じるほどのクリーンさ。6Fはバルコニーにある植栽が非常に温かみを感じるだろう。植物など多めに配置して、空中庭園さながらの雰囲気ある空間にするのも良さそうだ。