EDIT
>>LOCATION
かつては多くの若者を魅力し、賑わいをみせた西麻布周辺。大通りから一歩入ればとても静かな環境が広がり、バブル期にこぞって建てられたであろう高級レジデンスが軒を連ねている。現在ではそれらの空間を利用したオフィスも人気が高く、今回見つけた空間も、このエリアらしい、あえて時代に逆行するテイストに仕上げられたエレガントな空間。周囲には緑豊かな広尾ガーデンヒルズや小学校などがあり、ひっそりと働くにはもってこいの魅力的な環境にその空間はある。
>>SPACE
室内には白を基調とした3LDKの空間が展開していた。メインとなるリビングダイニングは、シャンデリアや暖炉、ふかふかな絨毯と、壁にはレトロなヨーロピアン建築を思わす装飾が施されている。これだけでは、マダムがペルシャ猫を片手に紅茶を楽しむシーンすら想像させるような部屋だが、白で統一されているためか、不思議なぐらいテイストのくどさは感じられない。これならばインテリアも様々なテイストを楽しめるだろう。アンティーク調はもちろん、モダンでシックなデザインや、木の素材感を活かした家具など、きっと空間に面白い化学反応を起こしてくれるはずだ。3つある小部屋を利用すれば、より使い方の幅が広がり、打ち合わせ室や作業部屋などはもちろん、SOHOとして住まいを構える事もできる。もちろん水回りの設備もバッチリで、個人ではなかなか手が出せない部屋に住めてしまう魅力たっぷりな物件。スタッフのいない週末は自分の城となるだろう。
>>WORKSTYLE
ファッション用語で、’’あえてはずす’’という言葉をよく聞く。正確な理解ではないかもしれないが、コーディネートの中に、一見テイストが異なるアイテムを加える事で、よりオシャレ度をアップさせる難易度の高い技。この空間を見た時、その言葉を連想させられた。この部屋の装飾も、単体だけでみてしまうと好き嫌いがだいぶはっきりしてしまうが、設置するインテリアなどをセンス良く着こなせば、この装飾のはずし方が逆に新鮮に移るかもしれない。ニュートラルなオフィスに比べ、少々難易度は高めだが、あえてこのテイストにチャレンジしてみるのも面白いかもしれない。
EDITOR’S EYE
最寄りの広尾駅となるが、樹木が生い茂る広尾ガーデンヒルズの中を抜ける通勤ルートはとても魅力的だ。四季によって様々な色を感じさせてくれる緑。まだ目が覚めきれぬ朝も、疲れ果てた帰り道も、この道を通れば自然と気持ちをリセットしてくれそうな不思議な魅力をもつ。そんな環境が身近にあるのも、このエリアで働く楽しさの一つと言えるだろう。