千駄ヶ谷SOHO | 屋上付き最上階デザインSOHO空間
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LOCATION
最寄りは北参道駅。車通りの多い明治通りから外れ、千駄ヶ谷方面へと向かう静かな住宅街に足を踏み入れる。ポツポツと点在するカフェや小さなショップ、おしゃれなオフィスなどが混じり合う、感度の高い空気が漂うこのエリア。代々木や千駄ヶ谷、原宿といった駅も徒歩圏内でありながら、どこか日常の延長線のような穏やかな街並みに、妙にホッとするところが個人的には好きだ。そんなエリアを、路地に沿ってクネクネと進むこと数分ほど。道のどんつきにひょっこりと顔を覗かせるこの建物が現れた。
SPACE
2025年4月に竣工したばかりのデザインレジデンス。インダストリアルな素材使いで、クールな雰囲気と、どこか優しい雰囲気も持ち合わせている建物だ。
募集はその最上階3F。室内はゆったりサイズの2LDKで、外観に劣らずのデザイン性を備えたこの空間。大きな窓面からは自然光がたっぷりと注ぎ、視線もよく抜け、近隣の木々の緑もいい彩りをこの空間に与えている。現在は家具も設置されているため、よりここで過ごすイメージもし易い状況だろう。また、この中央にある階段を上ると、専用の屋上テラスに出ることができる。1〜2人にちょうどいいサイズ感で、囲いのある、もう一つの部屋のようなスペース。そこからは周辺の景色がうまく抜けていたり、広がる大きな空や裏の野生的な木々が想像以上に豊かな表情を見せてくれる。そんな気持ちのいい場所がもれなく付いた、居心地のいい空間だった。
WORKSTYLE
前提としてはレジデンスの建物なので、基本はあくまでも暮らす場所。その中に、働く要素をうまく混ぜ込む感じだろうか。例えば個人のクリエイターのSOHO空間。ダイニングテーブルが時にはデスクになり、寝室とは別に、部屋の四隅に小さな書斎スペースを築く。アトリエのように、四六時中好きな時に、好きなように自由に手を動かし、時にお手伝いのパートナーやクリエイター仲間を呼んで、軽く打ち合わせをすることだっていい。
そしてもう一つ、この空間の魅力は屋上だろう。陽が落ちた頃にひとり、夜風を感じながらビール片手にPCを開く。はたまたハンモックを置いて、ゆさゆさと揺れながらスマホでゆるりと仕事っていうのもいいかも。そんな自由な時間が、ここでは特別ではなく、日々の当たり前になる。働くも暮らすも、自分のペースで、無理せず、気張らずに。そんな公私混合も上等な、小さな “my work home”はいかがだろうか?
EDITOR’S EYE
入り口玄関とは別に、このサイズのレジデンスには珍しい1人用のホームエレベーターが付いていたり、外には小さなテラスも付いていたりと、デザイン性を含め優秀な空間。駅も近いのに落ち着いた住環境で、抜け感も良く、自然もすぐそこに感じられる、気持ちのいいSOHO空間だった。