南青山オフィス・店舗 | 骨董通り沿い1F 居抜き空間
EDIT
LOCATION
青山エリアにある骨董通り。ロードサイドにはアパレルショップや家具のショールーム、カフェなどが多く点在していて、車通りも多く、常に賑やかな印象のあるこの通り。青山から六本木方向へ。渋谷から青山へなど、個人的には抜け道として使う事も多く、道沿いのショーウィンドをチラチラと眺めながらのんびり歩くのが結構好きだ。この建物があるのは、そんな骨董通り沿いに立つ小原流会館のお隣。交差点の角地の路面でありながら、この空間はどこか控えめに顔を覗かせていた。
SPACE
建物の顔とも言える、1Fの路面店舗区画。かつては家具のショールーム兼ショップとして使われていた空間で、現在はその当時の内装がそのまま残されている。広さは90坪ほどあり、骨董通り面にはショースペースのような明るいエリア。そこから階段を下ると、天井がぽっかりと切り取られたような印象的な店舗スペースと、その奥にはMTGルームや事務スペースなどの個室も控えている。家具を展示するために作られた空間というだけあり、さすがにデザインや雰囲気はとても良い。視線の抜けや奥行き、光の明暗の使い方などで、独特の奥深さがこの空間にはあって、道路から一段下がった半地下のような高さもあり、外の景色を見上げるようなアングルがまたユニークだった。
賑やかな骨董通り沿いにありながらも、そんな事はお構いなしとばかりに、この空間はとても静か。窓越しに映る人や車、時間帯によって移ろう光の変化などが、唯一室内に変化をもたらすような、そんな街との繋がり方もまたうまい空間だ。
WORKSTYLE
この立地、この路面区画、そしてこの居抜き空間。なんとも恵まれすぎているが、ひとつだけ大きな前提がある。今回は1年半ほどの期間限定での募集ということ。短ッ!という声が多く聞こえてきそうだが、期間が短いからこそ、基本的には改装は自由だし、原状回復も不要だし、条件面の緩和や利用方法の柔軟性も高く、もれなく駐車場も1台付いてくるという。制約と引き換えに、大きな自由を備えている空間だ。
家具をそのまま持ち込んで、南青山に一時の贅沢な路面オフィスを構えるもよし。ギャラリーやスタジオ、レンタルスペース運用として使うもよし。あるいは、ブランドやプロジェクトのポップアップ拠点として、密度の高い日々をすごしていただくのもいいだろう。ここでは、だらだらと長く語るのではなく、短くも芯の詰まった、言うなら短編ドラマのような凝縮された日々を描いてほしい。限られた期間の中で、自分たちなりのストーリーを全力で演じきる。そして最後には、この建物のフィナーレをちょっとだけ華やかに飾る。そんな過ごし方がきっと素敵だし、残す事あと1年半ほど。この空間がどう輝くか、視聴者の立場からもとても楽しみだ。
EDITOR’S EYE
建物のロケーション、通りへの顔の出し方、空間のクオリティーの高さ。そして工事や使い方の柔軟性の高さ、条件面の緩和など、言うならかなりオイシイ物件だ。例え短い期間だとしても、この空間なら上手い使い方が色々考えられそうだし、個人的にはポップアップショップや、レンタルスペースなどにも良さそうに感じている。ちなみに写真に映る家具や照明、植物などは今後撤去予定なのでご注意を。