六本木SOHO|角部屋 緑を望む空間
EDIT
>>LOCATION
車通りや人通りが忙しない六本木交差点。六本木一丁目駅方面へ程なく進むと、通り沿いに緑が生い茂る公園が見えてくる。園内はさほど大きくはないものの桜やハナミズキ、イチョウなどが植えられ、四季を感じられるのはもちろんのこと、滑り台などの遊具もあって、大人から子供まで広い層の憩いの場だ。大通りの雑多さは生い茂る緑によって、いくらか和らぎ、ほっと一息を付けることだろう。今回ご紹介の建物は、その公園の真隣。そんな公園から漂う和やかな空気をも受けそうな距離感に立つ、真っ白で品の良さを感じられるモダンなレジデンスだ。
>>SPACE
募集は3F角部屋。2LDKのレジデンス仕様でSOHOとしても利用が可能だ。玄関を抜けると、白を基調とした明るく清潔感のあるLDK。目が行きつく先は、ワイドに大きく切り抜かれた窓で、そこからは、ふんだんに陽の光が差し込み、そして、隣接する公園の緑がひょっこりと顔を覗かせ、かなりポジティブな印象を受ける。続く個室も、LDKで受けた印象と大きくは変わらない。しかし奥の部屋に行くほど、窓に占める緑の割合が大きく、緑に囲まれた様な心地の良い籠り感に繋がっていた。
住環境として設計された空間であるため、キッチンなどの水回りはゆったりめでウォークインクローゼットもあるから、実際の有効面積は限られがち。それでも、メインのワークスペースとミーティングスペース+αと、気心知れた少人数のメンバーで働く環境となれば、十分居心地よく過ごせそうな空間だった。
>>WORKSTYLE
この空間は、大きな窓と区画の位置のおかげで、快適な環境が知らずのうちにばっちり整っていると感じた。と言うのも、まず窓先の緑の量が各部屋絶妙。LDKは、視界に抜けがあり、陽の光も十分に入ることから、長い時間過ごす部屋として◎。個室は緑によって視界が遮られ、打合せに集中できそうだし、緑が濃くなることから、よりリラックスして使うにしても悪くない。また、首都高が目線の先に見え、公園の真隣りとその音が気になるかもしれないが、ほぼはめ殺し窓のため、空間はしんと静か。むしろ、小さな外開き窓を開けば、風に揺れる葉の音や雀の鳴き声など、耳当たりの良い音が室内に響く。ある種、それが気分転換や、時に集中力を高める作用にも繋がることにもなりそうだった。
そんな狙わずとして、居心地の良い快適さが揃った働く環境。“自然”とは無縁そうなこの六本木で、その恩恵を受けながら、キビキビと時にのびのびと過ごしてみるのはいかがだろうか。
EDITOR’S EYE
実は私、前職ではオフィス家具メーカーでオフィス空間のソリューション提案をしていた。その当時よく、人が自然を感じられるための空間デザイン(バイオフィリックデザイン)というのを勧めていた。だけどこの空間に関しては、デザインせずともバイオフィリックだった。