北参道オフィス|環境配慮の1棟リノベビル
EDIT
>>LOCATION
場所は北参道。明治通り沿いは大型のオフィスビルが立ち並び、比較的忙しない印象のあるエリア。しかし、一本路地へと入り込めば、低層の落ち着いた街並みに様変わりし、時間の流れそのものもかなりゆったりと感じられるのが不思議だ。そんな緩やかなムードが良いクリエイションを生み出すのか、アパレルやデザイン関係の企業が好んで拠点を構えている。今回の建物もそんなアパレル企業の自社ビルをリノベーションした建物。明治通り沿いにありながらも、グリーンを纏いリラックスした雰囲気のこのビルを見つけた。
>>SPACE
外装から室内まで1棟丸ごとリノベーションをした建物。既存の構造を活かすことで、再開発にかかる無駄な廃棄やCO2を削減できるリノベーションビルと相性の良い、環境配慮を重視した様々な取り組みを行なっている。1-2Fに入居しているグリーンショップと提携し、外壁の緑化を行なったり、建物内で出る紙資源を回収し、グリーンポットへとアップサイクル。さらに、100%再生可能エネルギーの電力や、内装材にはコーヒーかすのリサイクルボードや卵の殻を再利用した塗料を使用している。まるでハイグレードビル並みに環境配慮や社会への影響を考えた取組みを行っていることに驚かされた。
室内は、ワンフロア約45坪ほどの面積があり、天井高は3.2〜3.3mとなかなか高め。そんな天井高や明治通りに面した一面の窓もあって、やけに広々としてすっきりした印象に感じられる。3F〜8Fまでは天井の塗装や腰壁の有無など、ちょっとずつの違いはあれど、ベースはシンプルで印象の良いスケルトン空間。利用用途の自由度を高めるために敢えて水まわりを設置していない低層階(上層階は水まわり設置あり)から、専用の屋上ルーフテラス付きの最上階、そして、家具、会議室付きのセットアップ区画までキャラクターは様々だ。各フロアのベースが整っていることもあって、ちょっとした仕様の違いに影響されず、どのフロアを選んでも気持ちよく働くことのできそうな空間だった。
>>WORKSTYLE
リノベーションにあたって、ビル自体のコンセプトがGreen Community Building。世の中では一般的になってきたSDGSやサステナブルという言葉や取り組みも、日常的に自ら進んで取り組んでいる人は少ないのではないか。この建物は、既存建物の構造を活かしながら、環境負荷の少ない建材を使用してリノベーションを行い、入居した後も再生可能エネルギーを使用した電力やゴミのアップサイクルなどの仕組みを日々感じながら働くことができる。もちろん、空間自体も十分魅力的。スケルトンベースで天井が高く、雰囲気の良い家具を置くだけでも十分サマになってくれる。1Fに入居するグリーンショップに依頼して、室内に緑を溢れさせ、環境も意識しつつ気持ち良い空間として働くこともできるだろう。
一人では意識しにくいことも、毎日を過ごすビルでみんなで取り組んでいくことで、自然とそれが当たり前になっていくのではないだろうか。雰囲気の良いオフィスで働くだけでなく、自分たちを取り巻く環境のことも考えて働く。一歩ずつ進む力が集まることで、大きな力になる。そんな風に思い、行動することができる企業が集まり、少しずつでも自分たちの街や世界を変えていけたら、、なんてちょっと大袈裟だろうか。
EDITOR’S EYE
この建物の1Fには、緑、水、本のシェアサービスを展開するcycle garageという共用スペースがある。屋上で生育したグリーンを施設内でアップサイクルしたポットで持ち帰りができたり、マイボトルを利用してゴミを削減できるウォーターサーバーも完備。さらに読み終わった本をシェアできるスペースもあり、モノの循環を通じて、ビル内の交流も図ることができるスペースもぜひ活用してみてほしい。