六本木オフィス|新規リノベーション空間

>>LOCATION
六本木一丁目駅。複数の出入口があるせいか、若干の迷路感を感じながら地上に這い上がると、そこに待っていたのは目の前を走る六本木通りと首都高、それに大型ビルがそこかしこにある、The都会っぽい雰囲気の場所。そこに住まう人々の温度を感じるというよりは、完成された人工的な印象を感じが、ちょっとだけピリッとする空気感。そんなあたりから少し離れ、緩く登るなだれ坂を登り始めると、先ほどまでの人工的な感覚とは対極とでも言える様な、妙に親しみやすい空気感。レトロとも言える建物たちの中に、今回の物件はあった。

>>SPACE
エントランス上部に各フロアのバルコニーがあるため、建物の第一印象は生活感強め。いわゆる住居用マンションっぽさは否めないが、今回の募集区画への扉は今っぽい電子錠になっており、妙なギャップに思わずニヤリとしてしまった。
室内は、住居区画を新規にリノベーションしたワンルームの空間。玄関から続く暖かみある色合いのカーペットに、一歩一歩静かさと柔らかさを感じながらシースルードアの向こう側へ進むと、ウッド仕様の天井、石目調の窓枠、南と西の2面から差し込む陽射し。窓枠、照明やドアが黒で統一されていて、どこかほっこりとする雰囲気でありながらもピリッと引き締まった和モダンな空間が待っていた。
オフィスではあるものの、バルコニーから外を覗けば、ちょっとした抜け感や緑。全体的な内装の雰囲気も合いまってか、ただの働く空間と割り切るには惜しいと思える環境の良さ。エントランスも外観も住宅仕様であり、暖かみのある居心地の良い環境により、思わず「ただいま」と言いたくなるような空間だと感じた。

>>WORKSTYLE
六本木一丁目というビジネス色の強いエリアにありながらも、サイズ感/内装含め、妙に落ち着きを与えてくれるこの空間。3面採光ではありながらも穏やかな光に包まれた室内は、ちょっと品のある宿泊施設とでも思える様な居心地の良さがある。ガシガシ働く拠点としてというよりは、どこかのんびりマイペースに、という方がよほどしっくりくるだろう。
築古の物件といえども、換気設備や空調、ペアガラスなどの設備も一新。さらにこのサイズなのにトイレ2つ設置とありがたい限り。室内に入れば過去の面影を感じない充実した環境は、オフィスに篭る時間をより快適にしてくれそうだ。
建物目の前のタワービルに比べると、小粒な空間であるかもしれないが、決して侮ることなかれ。ピリッと効いた個性は、必ずや日々の良いスパイスになるはずだ。

レトロさ先行の印象から始まった物件だったが、室内に立ち入ってみると、真新しさも感じる別世界。
開口部の方向、カーペット仕様ということもあってか、都心とは思えない静かさとゆったりとした時間の流れが、かなり居心地よかった。