南青山SOHO|心地良い光と風の空間
EDIT
>>LOCATION
南青山7丁目と聞いてピンとくる方はかなりの青山通かもしれない。六本木通りと駒沢通りが交わる南青山7丁目交差点付近に位置するこの建物は、ちょうど表参道、西麻布、広尾、恵比寿の中間点。オフィス街というよりは住宅街と言うべきこの一帯は、おそらくこのエリアで活躍する多くの人々が拠点とする閑静な住宅街と言うべきエリアなのだろう。故に、このエリアには駅前特有の華やかな雰囲気とは違う、少しゆったりとした余裕が漂っていた。
>>SPACE
4Fのエレベーターホールに降りると、向かえてくれるのは壁面一面の大きな開口部とミッドセンチュリーな雰囲気漂うヴィンテージライクな玄関扉。お世辞にもセキュリティーが高いとは言えないが、雰囲気はなかなか良くテンションはかなり上がる。その扉の先はメインとなる玄関に。そしてエレベータールームにはもう一つ地味めな扉が。それは室内のメインの空間となるLDKにダイレクトアプローチできる、地味ながらもなんともありがたい動線だった。
室内は、住居仕様の3LDK +ルーフバルコニー。最上階の1フロアを独占しているということもあって、存分の採光が確保されており、抜けた眺望とも相まって各部屋が自然光だけでも明るい。春先や秋口には窓を開放すれば、気持ちの良い風の抜けを感じることができるだろう。また、特筆すべきは、空間から飛び出した窓の先にある環境。LDKスペース、他の2部屋、LDKに通じる廊下に設けられた大きな採光部からは、このエリアのランドマークである、六本木ヒルズや東京タワーのビル群が望める。LDKに直結する広めのルーフバルコニーは、空間を+αで広く感じさせてくれる上に、使い方を想像させてくれる楽しさがある。屋外用テーブルセットやグリーンを設置とイメージを膨らませてみるのもいいが、シンプルに日々気分転換に景色や夜景を愉しむと考えても、十分魅力的に思えるのではないか。
>>WORKSTYLE
気持ちの良い空間というだけではなく、2つの入口があるアプローチと、来客時の個室への誘導のしやすさなど、意外と使い勝手の良いこの空間は、想像力を刺激してくれる。例えば、明るさ開放感を兼ね揃えたLDKスペースはフリーアドレスをベースにカジュアルに働く。残りの3部屋は玄関口から各部屋へ直接アプローチできるので、作業に没頭できる創作スペースやショールームとして活用などもいいだろう。個室が多めなのは、テレカンなどにも対応できてありがたいのではないか。
これだけ気持ちの良い空間だからこそ、そこにいる時間を可能な限り満喫するべき。となると、単なる職場とするだけではなく、たまにはルーフバルコニーで仲間を招待してホームパーティを楽しむなんていうもいいだろう。バルコニーのすぐ脇に備わったシステムキッチンの存在は、そんな使い方を提案してくれているようにも感じる。
この物件は、オフィスとしての具体的なレイアウトや機能的な面は後から考えても問題ない。まずは、この物件で素敵に過ごせる時間をどれだけイメージできるか。この空間からの問いかけを心地良い光と風とともに想像してみてもらいたい。
EDITOR’S EYE
この気持ち良い空間をどのように使っていただけるのか。新しい借主のイマジネーションが非常に楽しみである。正直、駅からの徒歩アクセスはやや距離感を感じるのも否めないが、そんなことを全く気にさせないくらいの素敵な空間を創り出してくれることに期待している。