中目黒オフィス|山手通り沿い上層階区画
EDIT
>>LOCATION
場所は中目黒。開発された高架下やスターバックスリザーブロースタリーなど、お洒落な人気スポットも多く、今や東京の中でもその地位を確立しているエリアといえる。そして、その人気をさらに後押しするのが、目黒川沿いの桜並木だろう。まさにこれからの時期に見頃を迎える、都内でも有数の桜の名所として名高い目黒川。そんな目黒川から、野沢通りを山手通りに向かって進んだところ。交差点の一角を陣取った一見なんの変哲もないこの建物が立っていた。
>>SPACE
募集となったのは最上階8Fとすぐ下の7F区画。元々はメゾネット住居だった区画を上下2つに分け、今回新規でリノベーションされたばかりだ。
最上階の8Fは、室内は土間のモルタル床が室内全体に巡らされ、天井は珍しい板張りでなんだか落ちつく印象の空間。天井高は約2700mm。窓枠や照明、空調などは黒で統一されていて、柔らかな雰囲気でありながら、空間をピリッと引き締める様な空気も纏っていた。7Fはというと、8Fを上下ひっくり返した様に、天井は躯体現しで床は無垢板のフローリング仕様。8Fに比べて天高は少々低めに感じるものの、MTGスペースにも使える仕切りがあったり、トイレも2箇所ありと、このサイズの空間にしては贅沢にも感じる設備が備わっていた。そして、交差点の角に位置する建物で、道幅の広い山手通りによって、南西側からの陽当たりが抜群。さらにはバルコニーからは、抜けた空を眺められる眺望まで楽しめる、なかなか特別感も感じられた。
どちらの区画もやりすぎず、上品な仕上がりの空間で、期待値を軽く越えてきたと思える整った空間だった。
>>WORKSTYLE
少々コンパクトなサイズではあるが、品よくリノベーションされ、健やかに気持ち良く働ける空間。そんな空間で、ふと思ったのは、この空間が青山にあったら同じ様な気持ちの湧き上がりを感じただろうかということ。遊び心もあって、完成された空間ではあるが、中目黒のカルチャーや街の雰囲気もあって、より魅力的に感じるのではないだろうか。元々メゾネットとして繋がっていた上下階をあえて切り分けて、さらには上下の内装をテレコにする様な遊びの利いた仕上げ。なかなか考えられた空間だと感じられるのも、同時に2区画を見ることができる今のタイミングがあってのことだろう。
1区画での利用も良いが、そんな遊び心をわかった上で、敢えて2区画利用してみるのも悪くない。上(8F)と下(7F)のインテリアを逆の配色にしてみたり、元々備わったこの2区画の仕様と同様に、2つの区画を行き来して初めてわかる様な関係性を作り出してみてはいかがだろうか。
EDITOR’S EYE
元々この2つの区画がメゾネットだったことが倉庫スペースを見るとわかるだろう。途中までになった階段が残されている7F区画。今は封鎖されてしまったが、またいつかこの空間をつなげて利用することを希望する企業が現れるかも。