広尾オフィス|居抜きデザイン物件
EDIT
>>LOCATION
天現寺の交差点からフランス大使館の方に少々。このエリアは少し入っただけで、平成を跨いで昭和感すら漂う住宅街がすぐそこにある。そんなエリアでみつけた今回の建物を正面に見た瞬間、ちょっとした“?”マークが頭をよぎった。うねりの効いた戸建て?? 聞いてみれば、外観はUFOのような“近未来的な建物”がコンセプト。今回の区画はそんな建物の脇から地中へ潜る地下スペース。ちょっとしたアトラクションの導入のように十分なうねりが効いた階段を降りてみれば、そこには世界観が全く異なる魅力的な空間が待っていた。
>>SPACE
オーナー曰く、室内のコンセプトは、ダーティーハリーの映画に登場するような70’sアメリカンスタイル。コンパクトなサイズにもかかわらず、空間自体は上下の動きが多く全体が見渡せず。。ただ、ただならぬ拘りと、遊び心が詰め込まれた空間であることはすぐにわかった。
壁面にはインパクト強めのストーンタイル、そして、つい見惚れてしまうテラゾー仕上げの床や、壁面の低めの位置に張られているブリックタイルと惚れ込む要素が盛り沢山。それぞれの主張は強い割にドンピシャな相性に仕上がっているのが格好良し。もちろんその空間を満たす家具においても、拘りに抜かりはなく、とことん徹底された世界観には気持ち良さすら感じた。
間取りは、いくつかの空間に分断されているが、意外と効率よく組まれており、ストレスなく9人くらいは働くことも可能。おまけに隔離されたロフトまで付いているので、秘密会議さながらの打合わせも可能だ。
>>WORKSTYLE
惚れるような格好良いところも、あちらこちらにある細部へ拘り箇所を全部紹介しきれないのは惜しいが、それらを省いても伝えておきたいのが、利用する上での空間の適応力。もともとが住宅の一部のため、空間自体はコンパクトなのにちゃっかりシャワーもあり、ストイックな仕事場として根詰めて働いたとしても、サラッと復活は容易い。人数が少なめの利用ならば、奥の空間を働く環境としつつ、コンセプトを極めた手前のスペースをラウンジの如く寛ぐ役割を与えても良し。そして、視線の届かないロフトはSOHOとして利用した場合、完全なる寝室としても機能することだろう。
世界観や、コンセプトはしっかりしているが、空間の使い方は固定されることなく意外とマルチ。遊び心さえ持っていれば、住むにしても、働くにしても、遊び倒したとしても、「やってみろ。 俺を楽しませてくれよ。」とダーティーハリーばりの包容力でこの空間は受け入れてくれることだろう。
EDITOR’S EYE
大事なことを伝え忘れ。
ここまでしっかりした世界観がある空間に家具を新たにコーディネイトするのはなかなか難易度高め。そんなことも考慮して、こちらにある家具はそのまま貸し出してくれることも可能だ。スケルトンの空間から内装インテリアを仕上げたのはHOUSE TRADというデザイン会社。オリジナルのソファもミッドセンチュリー臭が半端ないワークチェアや小物たちもまとめて愛用してみるのもいいだろう。