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神田駅徒歩1分程度。街を形成している少々年をとった建物の並びにこの建物はあった。1階はカフェが賑わいをみせていて、脇にある上層階につながる入口はあまり主張もせず来る人たちを迎い入れる。駅前にありながらもそんなひっそり感も持ち合わせた建物の最上階に位置するこの空間には、他にはないスペシャルな環境が備わっていた。
室内は前入居者の居抜きだ。元々Wifiカフェを行なっていた空間のとおり、軽飲食であれば、そのまま申請して開始が出来る設備が整っている。エレベーターを降りて室内に入ればカウンターが備わっているキッチンがある。スペース的にはミニマムなサイズで仕上げているため、必要以上に面積をとってしまっているわけでもないのでご安心いただきたい。床は半分モルタル、コンクリート。もう半分は使用感のある足場材を利用しており、抜かりなく電源コードも部分部分で吐き出してくれている。建物の最上階、4面のうち3面に開口部が備わっているため、空間自体に閉鎖感はなく、非常に明るい。
更に、この物件で魅力なのが、独占できる屋上である。視界を囲いで遮り、プライベート感は満載。気候の良い季節には屋上での打ち合せや、水遊びすら出来てしまうだろう。真夏の休みの日には、下のオフィスはキンキンに冷やしつつ、屋上で存分に日光浴をする。アツくて堪えられなくなったら、下のカウンターで冷たい飲物を飲みつつ寛ぐなんてことも楽しいだろう。神田駅徒歩1分圏内で、ここまで遊ぶように働ける環境はなかなかない。こんな空間をオフィスとして満喫できたら、自称でも神田で一番楽しみながら働いている会社と語っても説得力があるのではないだろうか。
時代と共に、自由な発想と新しいビジネスが増えている中、働く時間とプライベートな時間がどんどんシームレスになっていく。神田は、渋谷などの西側エリアと違ってまだまだ少々固めで、従来と変わらぬ働き方が多いエリアかもしれない。そんな中、自分たちで面白いオフィスを作る事はハードルが高いが、こちらの物件は既にその環境が出来上がっている。
あとは、入居する企業のスタンス次第。古くからビジネス街として発展してきた神田にある古いビルのてっぺんで、自由に勝る自遊を手に入れていただきたい。
EDITOR’S EYE
実はこの物件、以前「自由に勝る自遊」というタイトルで一度掲載した事がある。その時には何もないスケルトンで、TOKYO WORKSPACEで内装も含めサポートさせていただいた思い出深い物件もある。