EDIT
シブヤ駅13番出口をでてすぐの場所に、ありのままの姿で再生を試みるビルがある。
再生を行うのは、開発者でもなく、オーナーでもない。このビルを再生するのはこのビルのポテンシャルを感じ取った入居者。
現在、以前の用途である団地から、余分なものをすべて取り払った荒削りなスケルトン状態で次の使い手をまっている。今回の再生につけて必要最低限な設備は整わせたが、空間を構成する壁と天井は解体後の状態。このまま利用も可能。でも、この空間をみて手を加えたくなる衝動に駆られるのは間違いないだろう。
この空間は、シブヤ駅徒歩1分にある贅沢なキャンバスみたいな空間で、ここをどうアレンジし、どのような働き方をするかは入居者次第。こういった希少な空間を楽める人たちの集まる建物は、今までの不動産再生とは違う切り口からこのビルを再生してくれるだろう。
それぞれの区画が、入居者の色に染まる。それぞれの玄関を開けるたびに、個性ある再生の仕方と働き方に出会える建物。
将来的には、この建物のポテンシャルを感じとれる、選りすぐりのクリエイティブなメンバーが集うことになり、最終的には各部屋を作品として、建物自体がギャラリーとなることが期待できる。
EDITOR’S EYE
団地としての建物の造り。屋上があり、室内への入り口はエントランスというより玄関そのもの。大きくない空間だからこそ好きにやれる。少人数だからトコトンこだわれる。働く空間としても、働き方としても、妥協のないそんなスタンスでいれる物件だろう。