EDIT
青山一丁目の駅に降り立ち、青山通りから住宅街を抜けて赤坂方面へ進む。
この辺りの低層マンションには、各界の著名人たちが実際に住んでいたりして、なんとなくただの住宅街とは違った趣を感じる。道が入り組んでいて曲がり角が多いところや、建物の1階にうっかりすると見過ごしてしまいそうな、けれども粋な小料理屋やバーが入っているところに、しっとりとした赤坂らしさを感じさせてくれる。いくつかの曲がり角を曲がったところに、この物件はあった。
どことなく和の雰囲気も漂う落ち着いた佇まい。ドアを開くとエントランス部分は土間を思わせるような広めのスペースがある。こういったスペースは見た目も良いし、意外に使い勝手が良いと思う。大切な自転車を置いても良し、ベンチを置けば、ちょっとした打ち合わせができるスペースになる。作品や商品のギャラリーにもなるだろう。そして、脇にある螺旋階段を横目にしつつ、一段高くなった室内に上がるとメインのフロア。水回りは奥に集められており、キッチンは扉で隠すことができるようになっている。そのため普段は閉じておけばSOHOにありがちな生活感を隠してくれるのはありがたい。アクセントクロスともいえるレンガ調の一部の壁が気になるようであれば、外観の壁面と同じようなシックな色味に変更すると、空間の雰囲気が整うだろう。螺旋階段を登って2階へ上ると、窓から優しく光が入り込む空間が用意されている。特徴的なわけではなく、使いやすさと過ごしやすさを考えた、スタンダードなフロア。窓から緑もちらほら見えるのも良い。好きな音楽をかけて自分たちのペースで仕事をしたい。誰に見られる訳でもない路地裏の空間を素敵に飾り、そこでかっこ良く仕事する。すぐに見つからない方が素敵な物もある。そういうのが様になるのも赤坂らしいと思った。
EDITOR’S EYE
すごく不便な立地にあるように捉えられてしまうかもしれないが、物件の周辺にはコンビニも郵便局もあり、ランチができるレストランも、赤坂サカスもある。決して不便な場所ではないのでご安心頂きたい。