西麻布オフィス | 山小屋風戸建リノベ空間
EDIT
>>LOCATION
場所は西麻布。90年代のバブル期にはエンタメの中心地として絶頂を迎え、まさに一時代を築いたこの街。しかし、今ではそんな派手な印象はなく、すぐそこにある賑やかな六本木エリアとは対照的な、粋な大人が通うような’通’で穏やかな環境がこのエリアの魅力。そんな西麻布エリアにある、駐日米国軍用地にもほど近い住宅地の中。そのだいぶ奥まった静かな住環境の中に、この建物はそっと立っている。
>>SPACE
どこか洋館のような雰囲気も兼ね備えた、この白い建物。木造3階建の戸建てで、その内部には、以前のテナントが作り込んだ面白い雰囲気の空間が残されていた。
室内は、まるで海外の山小屋のようなウッディー仕様。こういうのをカントリー系と呼ぶのだろうか。床壁天井に至るまで、部屋ごとに多様な表情の木材が使われていて、所々垣間見る本来の古い木造の骨格の絡みがまた面白い表情をしている。また、2Fの一室には、まるでツリーハウスのような変わった樹木のオブジェまで。その樹木を空から照らすように、上部に取り付けられたトップライトがなかなかニクい演出だ。温かみある木がふんだんに使われた空間なので、なにか本能的に落ち着く感じもあるし、元々周辺環境が静かな事や、全体的に不自由ないぐらいに陽も入ってくるので、とても穏やかな雰囲気に包まれた空間。まるで田舎街にでもありそうなこの空間が、まさか六本木すぐそこの西麻布エリアにひっそり隠し保たれていたというギャップに1番萌えた。
>>WORKSTYLE
好みは少し分かれそうな空間だが、このテイストが好きな方は意外と多いんじゃないか。以前使われていたままの雰囲気がそのまま残っているので、メインのワークスペースやミーティングスペース、社長室に至るまで、実際に空間をみてもらえればすぐに使うイメージを湧かせる事ができるだろう。また、奥まった環境な分、あまり出入りの多い業態より、日中は室内作業に明け暮れるようなクリエイティブ系の業態が相性はいいだろうか。近年では大手企業が地方に拠点を移すなど、利便性より働く環境を第一に考えるスタイルも流行っている。この建物も、雰囲気だけはカントリーサイド感を漂わせているので、都会でなんちゃって田舎移転のような楽しみ方もあるかもしれない。(流石に周辺の豊かな緑はないが、、)
すぐそこに六本木など、中心地を射程圏内に捕らえながらも、穏やかな環境の中で、そしてこの山小屋のような妙に落ちつく空間で、とにかく無心に好きなことに没頭する時間を楽しんではどうだろうか。
EDITOR’S EYE
全体的に意外と綺麗めで、このままでも十分すぐに使える状況。部屋によってはデスクなども残されていて、レイアウトもパッと思い浮かびそうな空間だ。また、ガレージも付いているので、そこにいかにもアウトドアっぽい車を入れて、より雰囲気を楽しんでも面白いと思う。