南青山オフィス | 新築デザイナーズSOHO
EDIT
>>LOCATION
南青山4丁目。旧ホテルフロラシオン青山の後方に広がるこの一帯は、青山アドレスの中でも特に静かな環境が広がる住居エリア。多くの高級レジデンスや大きな戸建の建物が並ぶが、その何にポツポツと隠れ家的なお店やデザイン系のオフィスなどもあり、この静かなエリアはクリエイティブ作業にも適した環境にも感じられる、そんな一角。通称フロラシオンの通りから、建物に沿って深部まで続く細い脇道を道なりに進むと、間もなくしてこの建物は見えてくる。
>>SPACE
2018年春に完成したばかりのモダンデザインな建物。以前3Fをご紹介していたが、今回はその地上階にある2つの区画をご紹介する。まずはこの建物の顔でもある、大きなガラス面が特徴の1F-2Fのメゾネット空間。面積的には少しコンパクトではあるものの、その分吹き抜けが空間に抜け感を与えているため、きっとその空間では窮屈感はほとんど感じないだろう。元々店舗を想定した区画のはずだが、その内装はいわゆるスケルトンではなく、住居のようなテイスト。シャワー室はあるのになぜかエアコンはない、、という、なんとも不可思議な作りではあるものの、店舗であれ、オフィスであれ、最小の設備投資でうまく使えそうな空間ではある。もう一方の区画は50㎡ほどのワンルームと、よりコンパクトなスペース。しかし、なによりもその窓先に広がる景色に心惹かれてしまう。テラス付きの大きな裏庭。木々が生い茂り、気持ちのいい環境がそこにはある。2F・3Fもこの緑を望められるものの、そのスペースを利用できるのはこの小さな部屋のみ。まさにこの部屋だけに与えられた特権のようなもので、これは喉から手を出してでもすぐ掴みたいような特典だ。
>>WORKSTYLE
賃料は少し強気なので、現実的には店舗をベースに考える必要はあるだろう。しかし、なんせこの静かな住居エリア、、人を引き込むには少し工夫が必要だ。そんな立地なので、サロンやスタジオ系のように、あえてこの静かな環境をウリにするような、目的性を強めた使い方ならイメージし易いのかもしれない。また、明確に分かれた2つの空間なので、例えば表側は店舗として利用し、庭のある奥側は静かに事務作業をするスペースとして使うなど、単体でもセットでも面白そうな使い方ができそうだ。青山住所で新築の建物。デザイン性も高く、奥には大きな緑のガーデンもあるなど、スタッフのモチベーションを上げるようなキーワードがいくつも揃ったこの物件。元々のポテンシャルは高いので、2つの個性的な顔をもった空間をどう組み合わせて使うかによっても、様々な働き方を実践、楽しむことはできるのではないだろうか。最後に個人的には、朝出社とともにこのガーデンでコーヒーを1杯飲みながら、1日の始まりを迎えるのが楽しみとなりそうだ。
EDITOR’S EYE
実は軽飲食も相談できるということなので、奥側の部屋で隠れ家的カフェなんていうのもいいのかもしれない。この南青山エリアの中でも、より目的がないと入っていかないような立地にあるからこそ、そのお店を見つけた時にちょっと嬉しくなるような、そんな存在となってくれたらと思う。