EDIT
明治通りと旧山手通りをつなぐ、代官山は八幡通り。アパレルショップが軒を連ねるこのストリートの中ほどを少し脇に入ったところに、楽しみが詰まった秘密基地のような緑豊かな建物がある。2015年の春にビル丸ごとリノベーションされたこの建物は、その年のグッドデザイン賞を受賞というお墨付き。外観からエントランス、各階の案内表示まで、細部にわたってデザインへのこだわりが見て取れた。スタジオやシェアオフィス、ルーフトップテラスなどの多彩な機能を抱えた当建物、その3F部分のショールームオフィスが募集を開始した。
通路に面する各空間は、ショーウィンドウのようにガラス張りで室内の様子が見渡せる。その中でも荒々しい鉄骨のブレースが目を引く15坪ほどのワンルームが今回の募集区画だ。スケルトン天井とモルタル床のシンプルな空間は、内装を自由にアレンジすることも可能とのことだが、そのままの状態でもデスクとPCを持ち込めばすぐに稼働できるだろう。通りに面する間口いっぱいの北窓からは安定した光が入り込み、緑も感じられて気持ちよく働けそうな印象を受けた。この空間と上手く付き合っていくには、部屋を横断する鉄骨ブレースをいかに扱うかが鍵になるだろう。写真にある造作棚は引渡し時には無くなってしまう可能性もあるが、攻略方法の1つとして参考にして頂ければと思う。
リノベーションのコンセプトは『子どもとクリエイターの「育つ」が出会う、みんなのビル。』。そんな想いのもと、1Fのスタジオではこどもとクリエイターが一緒に楽しめるイベントも多く開かれているそうだ。クリエイターやこどもたち、それぞれの感性が交差するこの場所では、きっと新たな発見もあるはず。会社として、一人のクリエイターとして、この空間で刺激的な毎日を送ってみてはいかがだろうか。
EDITOR’S EYE
共用部には可愛らしいピクトサインがあしらわれたトイレや給湯室が用意されている。必要設備を室外に持たせることで室内をフルに利用できる点も、この建物の特徴の一つだろう。入居者同士のコラボレーションが生まれやすい環境もクリエイティブ系の企業にとっては利点になるかもしれない。