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松濤や神山町といった高級住宅街にほど近く、閑静な住宅街が広がる富ヶ谷。代々木公園駅、代々木八幡駅、駒場東大前駅からいずれも徒歩10分程。決して通勤に便利とは言い難いが、逆に言えば喧騒とは無縁とも考えられる。今回ご紹介する物件はこの閑静な街並を見下ろす最上階の7F。「最上階」「ペントハウス区画」「ルーフバルコニー付」という格別な空間だ。
元々が住居として使用されていたマンションの最上階区画。空間はシンプルな2LDK。明るく開放的なリビングは7、8人での作業には十分な広さを確保。エントランス脇の植栽を眺める事の出来る落ち着いた空間は応接ルームとしての使い勝手も良いだろう。独立性の高いもう一つの空間はプライベートルームとしての利用も可能。玄関を挟んで左右に分かれるレイアウトは事務所としても使い勝手が良いと感じる。この空間の最大の特徴は何と言ってもバルコニー。全ての空間からそれぞれに設けられたバルコニーへ出入りが可能なのである。更に屋外に設けられた階段を登ると広々としたルーフバルコニーが姿を表す。7階のエレベーターホールにある階段からの出入りもあるが、1フロア1住戸となるので、ほぼ専有と考えても良いのではないだろうか。昼間は一切の影を感じず、夜になれば副都心方面の夜景も眺める事が出来るルーフバルコニーはここでしか得られない貴重なものとなるだろう。
そのアクセスにやや難は有るが、視点を変えれば人の出入りの少ないクリエイティブな業種にはこの落ち着いた環境は嬉しいだろう。外部からのノイズのないこの空間でしか出来ない働き方を目一杯楽しんでもらいたい。成長過程にある企業にはこの環境を通過点のオフィスとして考えてみて頂けると良いだろう。追い込みの作業で泊まり込みを余儀なくされる日もあると思うが、そんな日は事前にキャンプ用品を持ち込んで、敢えて「帰らない」選択をしてみるのもアリだ。仕事が一段落した後はバスルームで汗を流し、屋上でお気に入りの音楽と共に簡易テントと寝袋で就寝。日の出とともに目を覚まし、淹れたての珈琲を楽しむ。いつもなら通勤電車に揺られている時間に飲む一杯は、つらいはずの作業のご褒美とでも感じられるのではないだろうか。都心のオフィス屋上で過ごしたという特別な体験は、ベースメンバーとの絆を更に深める共有の思い出となるだろう。
苦しいはずの徹夜作業を、楽しみに変える事が出来るだけのポテンシャルを持つ今回の物件。仕事という日常と、キャンプという非日常が同居するこのオフィスで過ごしたという記憶は、企業の歴史の重要な1ページとなるだろう。都会の空を思う存分満喫できるこの環境で過ごした時間を、企業の更なる成長への通過点として頂きたい。
EDITOR’S EYE
ルーフバルコニーには散水設備や電源も。これからの季節は色々な楽しみ方が考えられ、気分も浮きたつ。とは言え、この静かな環境であるのでくれぐれもはしゃぎ過ぎにはご注意頂きたい。