EDIT
クリエイティブ業界で働く方々には、有名なビルかもしれない。
WEB制作やグラフィックデザイン会社等、1階から5階までビル1棟すっぽりクリエイティブ企業が入居しているこちらのビル。同じような価値観や仕事を持つ人が自然と集まる”場”。オフィスを借りるという概念をやめて、仲間をつくりながら仕事をつくり出す場所を見つけた、そんな感覚である。
五反田駅を降りて、目黒川を目黒方面へ。駅前の喧噪から離れ、川の音や風のにおい、徐々に落ち着いた雰囲気を感じられるようになった頃。70年代のアメリカのビルをイメージしたという看板が印象的なビル。駐車場スペースも低層階部分も丁寧に白く塗られ、築30年以上のビルは、穏やかに時間が流れるこの場所の雰囲気にとてもマッチしている。
現在募集しているのは3階の一部と4階。天井高も2,800㎜あり、目黒川に面した窓面がとても開放的で気持ちの良い空間だ。現況はタイルカーペット張りのシンプルなオフィス仕様だが、ビル入居中のテナントは皆、ウッドを用い雰囲気良く仕上げている。1階は、渋谷SOMA CAFEオーナーが五反田に2号店をオープン。同ビル内の人の集まる場、地元の人の集まる場とすでに多くのファンがいるようだ。こんな居心地の良い”場”があるオフィスビルはあまりない。
オフィスは仕事を”つくる”場であることに気付く。リアルな場で人がつながることで、仕事が生まれるのだ。
コンセプトビル、一見するとそう見えがちだが、ここは自然と人をつなげる場所。その輪に加わる感覚。オフィス探しは仲間探し。そんな発想でビルを選ぶのも悪くない。
EDITOR’S EYE
シンプルなハコをどうやって”仕事をつくる場”にするかを考えてみたい。目黒川と桜の木を臨む窓からは、風の匂いと空気の温度で四季を感じることもできる。五感で楽しむオフィス、クリエイティブな場と落ち着いた環境が用意されているからこそ生まれる発想を大切に。これから花見の時期。川沿いの桜も楽しみだが、その場にいるからこそ生まれるコミュニケーションを想像すると、わくわくする。