EDIT
渋谷方向からキャットストリートを進み、表参道と交わる少し手前。世界をステージとしているようなブランドショップが並ぶ街並の中に、それらを見下ろすような位置にこの建物の最上階はあった。
建物は極めて無骨。だが、見た目は倉庫に限りなく近いものの、エリア的な用途からも、ショップとしての利用も十分可能で、空調、トイレ等も設置されているので、そのままオフィスとしての利用としても耐えられる。倉庫をオフィスとして利用したい、というオーダーを良く受けるが、この建物は正にその要望に応えられる希少な物件で、更に場所が神宮前というのが理想的でもある。
建物は3階建ての1棟丸ごと。変則的なのは、3階部分が、隣の棟に渡り廊下でつながっていて、1フロアが他のフロアの約2倍の面積を確保している。おまけに、3階ベランダから螺旋階段で屋上に上がることもできる。ガラス張りの建物正面は、神宮前の賑やかな街並から外れた裏通りに面しており、適度な露出に抑えられている。設計は手塚建築研究所、プロデュースがLDKという物件のため、ビジュアルも、用途、実際に見るあなたのニーズや期待に十分応えてくれるだろう。空間は敢えて殆ど手をいれず、相性の良い家具を好きなだけ並べて自由なスタイルで働いてみてほしい。渋谷、神宮前交差点から、それぞれ華やかな街を歩きながら、敢えて無骨な倉庫オフィスで働く。神宮前の倉庫で自分たちならではの、ワークスタイルを作り上げてみてはいかがだろうか。
EDITOR’S EYE
ベースの空間は、あまり色気のない感じではあるが、空間としてのポテンシャルは十分に期待できるので、あなたの思う倉庫オフィスを演出していただきたい。ドラマや、小説の世界では終わらないリアルな空間を作り、ついつい人に自慢したくなるようなワークスペースに仕上げてみてはどうだろう。