松濤オフィス|レイアウト自由自在 居抜き空間
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>>LOCATION
渋谷駅から徒歩で約7分。朝から晩まで一日中喧騒の絶えない渋谷駅周辺から東急百貨店本店方面へ。Bunkamuraの目の前にある松濤郵便局前の交差点を境にして、道玄坂、円山町、そして松濤の3つの住所の入り混じる場所。静かで穏やかな高級住宅街の入口でありながら、通りを挟めば夜の渋谷を代表する様な顔も持っているエリア。カオスな渋谷においても、なかなか特徴的な立ち位置のこの場所に、斜めに走るガラス面が目を惹くこの建物があった。
>>SPACE
今回の募集区画は5F区画。以前はアートギャラリーとして、そして最近まではデザインシェアオフィスとして運営され、その都度引き継がれてきた空間。耐火被覆むき出しの天井は約3mと高めで、建物外観からも見て取れた、斜めに走る開口部を介して、室内には独特な光が差し込んでいた。しかし、この空間における何よりの特徴は、窓面を覆う全ての壁が可動式パーテーションとして開閉できる、変形可能という点だろう。全てを閉じ切れば、1つの大きなギャラリーのようなワンルームとして。それぞれのパーテーションを開ける事で、間仕切り壁となり簡易的な間取りの変更もできてしまう。そして、それらの壁によって光の差し込みすら自由に変えられ、空間の表情すら変化させてしまうという面白さがあった。
さらには、バーの様なカウンターキッチンも備わっていて、元イベントスペースならではのエンターテイメント性も帯びた、オフィスとして働くだけでなく、様々な利用方法を考えられそうな空間だった。
>>WORKSTYLE
自由に配置を変えられるレイアウト自在の空間。空間自体の完成度は比較的高めであるから、基本的には家具を持ち込むくらいでも充分スタートできるという面も魅力的だろう。
パーテーションの開閉によって、形状すら変わるこの空間で働くならば、基本はフリーアドレス制が良さそうだ。固定式のデスクを設けるよりも、可動式のデスクを置いて、いつでも動けるフットワークの良い空間に。急な打ち合わせにもすぐに個室やコーナーを作って対応するだけでなく、即席のギャラリースペースを用意して、しっかりとしたキッチンを利用しつつ、社内外のイベントで料理を振る舞うのもアリだ。
渋谷というある種許容してくれる街において、変幻自在のこの空間で、誰もが実現できない様な変化に富んだ働き方を目指して頂きたい。
EDITOR’S EYE
このビルの各区画は、基本はスケルトンでの引渡しになるところを、作り込まれた空間を見て、寛容なオーナーが居抜き状態を基本として次の借主を募集しているとのこと。確かに面白みのある空間がまた次の使い手によって、より良い空間として利用されていくのは素敵な事だと感じた。