EDIT
神宮外苑の気と代々木公園の良い気が溶け合う場所、それがこの物件のある場所だ。車通りの多い明治通りからほんの少し中裏に入っただけなのだが、2つの公園が放つ独特の癒しの気が流れていて、自分の状態が常にフラットでいられるような気分になる。取り立てて休みの日にまでこのエリアを回遊しようとは思わないものの、平日の仕事の日に来る街としては申し分のないくらい上質な場所だと感じる。仕事に遊びを持ち込めば、きっと充実するだろう。
築26年のこの物件。室内は全面リノベーションされており、部屋によって正形のタイルが貼られていたり、無垢フローリングがしつらわれていたりする。天井は塞がずにスケルトンに白い塗装。配管も見えているが、すべてがピカピカの真新しい物件にはない、古さを活かした“リノベーション物件”の特権とも言える。
部屋はシンプルな四角形なので、デスクの配置や家具などをあまり考えなくても洗練された空間に仕上がることは容易に想像できる。この部屋を楽しむ最大のポイントは大きな窓とバルコニーではないだろうか。室内から見えるバルコニーをいじる楽しさが残っている。ウッドデッキを敷くなり、グリーンを置くなり、窓から見えるバルコニーの味気ない壁面を、見ても楽しく、バルコニーに出ても心地良く、できないだろうか。限られたこんな空間だからこそ、そういう“遊び”の発想が浮かんでくるのかもしれない。
EDITOR’S EYE
普通に働くにはもったいない、この規模感とリノベーション物件だからこそ得られる特権をフルに活用しよう。思い切り居心地の良さを追求した空間はオフィスっぽさはないかもしれないが、それこそが働くモチベーションに変わるかもしれない。