EDIT
丸い屋根が印象的な建物。原宿駅から山手線の線路沿いを歩くように代々木方面へ。原宿の忙しい雰囲気がふと消える瞬間がある。買い物客や観光客は少なく、妙に落ち着いているのは線路を挟んで向こう側にある明治神宮を囲む森がそうさせているのかもしれない。空気の違うそんな場所に、この物件はある。
元々赤いレンガだったこの建物は、リニューアルを経て白いレンガのビルに生まれ変わった。戸建のように見えて、室内はシンプルな事務所仕様になっており、一からオフィスを作る楽しみがある。
オフィスビルに見えない外観だけに、この雰囲気を丸々使いたくなる。
お客様を迎え入れるのは敢えて2階を使って、1階は窓の外から中が見える分、”見せるオフィス”をつくってみる。レンガに合わせて照明の色やデスクの素材、植栽にこだわって暖かい空間を。もちろん空間をつくるのも大切だが、空間をつくるのは本来そこにいる人だと思う。だからこそ、もっと大切なのはスタッフの意識。見られるからにはデスク周りはいつもキレイであるべきだし、そういった緊張感も働くことをデザインするには必要な要素かもしれない。
もちろん、1階をお客様をもてなす部屋とするのも良い。店のように雰囲気たっぷりに、カフェのようにしてしまって近隣の学生に使ってもらうのも面白い。外から見えるだけで、様々な発想の生まれる物件だ。
EDITOR’S EYE
原宿とは思えない周囲の雰囲気と、建物がマッチしていて一度見たら忘れないような物件。
是非、1階の窓から中が見えることを想定したオフィスづくりをしてほしい。そんなことからスタッフの働き方が変わるかもしれない。