EDIT
ファッショナブルなエリアに建ち誇るビンテージマンション。最寄りは外苑前駅、キラー通りを西麻布方面に数分進むと、突如その時代を越えた造形美に目を奪われる。その独特なフォルムと密度感がとにかくカッコいい。中を見ずとも外観だけで決めてしまうかもしれない、そんな人を魅力する建物はなかなか無い。室内は外の印象に比べるともう少し柔らかい空間だ。南向きに面した窓からは、せり出す上のバルコニーによって直射というよりかは柔らかな光が射し込む。レトロな風合いの床に反射した光が、空間にまんべんなく漂う。ここはとても過酷な空間だと思う。なぜならここで働く上で一番重要なのは、日中の眠気とどう向き合うか。正直気持ちよすぎて辛い。柔らかい光の繭に包まれたような感覚だ。そんな時はあきらめて昼寝しよう。そうすれば午後もバリバリと仕事が出来る。
仕事をする場としてどう使うべきか。左右の壁際にデスクを配置し、中央部分はただただ光に満たされた空間に。そこにラグやクッションを置けば、みんなが自然と集まりだし、たわいもない会話から新たなアイディアの生まれる場所へ。逆に大きなシェアテーブルを一つだけ置くのもいいかも知れない。みんなでシェアするまん丸の大きなテーブル。中央には植物やかわいい雑貨などをいっぱい置いて、それぞれの時間を柔らかく保つ。そんなみんなの大きなテーブル。家具はちょっとビンテージな物にこだわるといいだろう。テイストも年代も違うさまざまな質感の家具が、このレトロで柔らかな空間には一番合っている。もしかするとこの部屋は、オフィスとしてはダメな空間かもしれない。だからこそ、ここでは無理してデスクにしがみつくのはもうやめよう。be lazy , be creative!! 空間に合わせて仕事のスタイルを変える。そんな新たらしいオフィスの使い方をここでは試してほしい。
EDITOR’S EYE
どの部屋も窓辺がうまく使われているよう感じた。植物や家具で飾られた小さなスペースが、ビンテージマンションに更なる哀愁感を漂わせている。ぜひこの窓辺も参加してほしい。余談だが、ポチポチ通りと呼ばれる謎の細い路地がある。この道を通れば、駅から3分程度と、かなりの近道だ。名前の由来は現在調査中。