EDIT
中目黒の駅を降り、横断歩道を渡ってすぐに目黒川沿いへ。池尻方向に進みながら、川沿いに並ぶカフェやショップを通り過ぎる。しばらく進み、川沿いから一本入った落ち着いた雰囲気の通りの1階部分にこの物件はあった。
このエリアは通勤の時間も楽しめる。明日は川の反対側の道を歩いてみて、その次の日はさらに1本裏の道を入ってみる。住居のようなショップ、ショップのようなオフィス、オフィスのような住宅がどこの角を曲がってもあって、違う角を曲がるたびに何かしらの発見がある。駅からこの物件まで、通勤路を変えた位ではさほど通勤時間に違いはないから、気分に合わせ違う角を曲がって、通勤するのにお気に入りの道を見つけてみる。そんなゆったりとした考えがしっくりくるのが、中目黒という街のような気がする。
物件についての話に移ろう。有名なアパレルブランドも入っているこのビルの1階部分を募集している。前入居者はアパレルショップで、今もその内装が良い状態で残っていた。基本的に現状での引き渡しとなる。床のフローリングはいい具合に使い込まれており、白い壁、コンクリート打ちっぱなしの天井ともに、無骨になりすぎず品よくまとまっている印象を受ける。全て造り変えることも可能だが、できれば今ある素材を生かし、細かい部分は自分たちで手を入れてみてはどうだろうか。ビルの前には、通勤に使われているバイク、自転車が停まっている。無造作においてあるだけでかっこよく見えるのは、フレームの色を好きな色に塗り替えたり、ホイールを付け替えたり、全て持ち主仕様になっているからなのかもしれない。この空間も、「みんなでちょっとやってみたら楽しかった。」というくらいのスタンスでカスタマイズしてみてほしい。壁の一部を好きにペイントする。間接照明の角度にこだわる。シェルフを手作りする。基準は自分たちにとって使いやすい、心地よい、気分が良い、ことでよいと思う。中目黒にはその感覚が一番似合う。
EDITOR’S EYE
この物件は少しカスタマイズすることで十分オフィスとしても利用できると思う。なにかかっこ良い店舗ができたと思ったら、オフィスだったという展開も素敵だ。また、青葉台のこの立地は、代官山にもアクセスしやすい。恵比寿方向に坂をゆるゆると上っていくとすぐに旧山手通りが出てくる。蔦屋書店のあるT-SAITEへも10分足らずで歩いていくことができる。通勤途中の寄り道も働き方も、この空間同様自分なりのカスタマイズをしてみてほしい。