広尾SOHO|天井高4.6mの1LDK住居仕様
EDIT
>>LOCATION
住所は広尾3丁目。高級住宅街として人気を誇る広尾アドレスの中でも最も奥まった立地となる。正直、奥まった立地の分、利便性は高くはないが、そのおかげで落ち着いた環境やゆっくり流れる空気感など、根強い人気があるのもうなずける。今回ご紹介する物件は、広尾駅から日本赤十字社医療センターを駒沢通り方面へ抜けていく途中、周辺の高級レジデンスに馴染むように立つマンションタイプの物件だ。
>>SPACE
募集となるのは、元々ギャラリーとして利用されていた1LDK住居仕様のB1F。専用階段を降り、扉を開けた先には外観や住居という情報からは想像もつかないほどインパクトの大きい空間が広がっていた。室内に入ると真っ先に目に入るのは、高さ最大4.6mを確保した天井高で、オフィス物件でも中々お目にかかれない空間力。さらには、天井高がある分、床から天井までスッと伸びた開口部や、光が差し込む天窓もあり、地下フロアということを一瞬で忘れさせてくれるほど、気持ちの良さを備えていた。
一般的には、地下フロアと聞くとネガティブな印象が先行してしまいがちだが、この空間は他のとは違うと自信を持って言える。むしろ地下だからこそ、天井高も取れ周辺環境の音も気にならないしプライベート感もある、それらも相まって秘密基地のような雰囲気すらも感じられ、とことんポジティブに捉えることができる空間だった。
>>WORKSTYLE
空間としては圧倒的。しかし住居を兼ねる必要があることを考えると、使い方はかなり悩ましい。元々住居兼ギャラリーとして使っていたというが、地下という性質上、籠もって集中しやすい環境。加えて、開放的で想像力も湧きやすい環境も兼ね備えているので、クリエイティブなパフォーマンスを最大限に発揮できる、住居兼アトリエというのも似合いそうだ。大きな空間はそのままに、中央に陣取っているステージのようなスペースにソファなどをゆったりと配置し、空間全体を望み、満喫する。そこまで振り切って使うとしたら、空間のアレンジも必須。今のままでも十分良く見えているが、空間の特異性からみると、正直少々味気ない。質感を高め色っぽさや温もりが高まれば、居心地や愛着ももっと増すはずだ。
地下である利点は当然備え、地下では得られない開放感をも手に入れてしまったこの空間。そのそれぞれの良いところが混ざり合った稀少なこの空間は、まさに地下の功名と言えるのでは?
EDITOR’S EYE
住居仕様と言いながら現在はキッチンや浴室はない状態。しかし今後設置予定と住居としての雰囲気はすこし強くなるが、それを差し置いても圧倒的な空間なのは、多くを語らずともわかるはずだ。