六本木オフィス | 戸建オフィス・SOHO空間
EDIT
>>LOCATION
西麻布交差点から、星条旗通りを新国立美術館方面へと進む。新聞社の名前に由来するこの通りは、昼間は比較的のんびりとした雰囲気の場所ではあるが、西麻布と六本木を繋ぐだけあって知る人ぞ知る飲食店も多く、夜になるとグッと色気の出てくる場所でもある。高架下を抜けて新国立美術館方面へと、ちょうど緩やかに登り坂が始まるあたりの1本裏手にある今回の建物。住居仕様ではあるが、石張りの重厚感のある門構えやその立地もあって、どことなく人を寄せ付けないような雰囲気で鎮座していた。
>>SPACE
建物前に立つと、固く閉ざされた門扉と透過性のあるパネルで囲まれたバルコニーが目を引く、所謂デザイナーズハウス。そのややデコラティブな見た目から、第一印象での好みは分かれるだろうし、外から見ただけでは室内の様子がイメージしにくいこともあり、若干気後れしてしまう。ただ、室内に入ってみると空間は思った以上の好印象で、白を基調としたクリーンな空間が広がっていた。
1Fに広めのLDKと連続する個室が2つ、2Fには個室を3部屋設けた5LDK。さらにはプライベート仕様のバルコニーと、パーゴラのあるルーフトップ。六本木らしいビル群も覗かせつつだが意外なほど抜け感もあり、気候の良い時期は間違いなく争奪戦となるだろう。
もちろん全体的に住居っぽい印象はあるが、外観の豪華さに比べると癖の少ない内装という事もあって、柔らかい明るさと穏やかな居心地の良さがしっかりと確保されていた。
>>WORKSTYLE
どこか外部との接触を拒絶する様な見た目ではあるが、敷地に足を踏み入れると感じる、建物全体としてのパフォーマンスの高さ。車を止めることも可能だし、プライベート感あるバルコニーでは適度な息抜きや、太陽を浴びながらのランチも◎。充実のキッチンを活かした食事会も出来るし、スクランブル時の宿泊もOK。可動式の扉を動かすと最大30帖ほどを確保できるLDKが意外と使い勝手としても良く、まとまった面積が確保しにくい戸建オフィスによくある悩みをあっさり解消してくれる。その居心地の良さは営業系の会社には不要かもしれないが、自然とオフィスに居続ける人が増えてしまったとしても、これはもう致し方ないことだろう。
快適な環境でスタッフ間の一体感を高めつつ、皆が居心地よく働くことができる空間は、いわば人間で言うパーソナルスペースの様にも思える。よくよく突き詰めて考えると、良いオフィスと言うのは、まさにそんな環境が整った空間なのかもしれない。
EDITOR’S EYE
対人関係の中で、一見近寄りがたい雰囲気を感じさせつつも、距離が近くなると途端に打ち解けるといった経験をした事がある人であれば、この建物ともきっと波長が合うはず。事務所利用やペット飼育も相談の上ではあるが、働き方にアクセントをつける事が出来る、そんな物件だと思う。