南青山オフィス ・店舗|1棟路面区画 スケルトン
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>>LOCATION
上品ながらも活気づく南青山5丁目の交差点から骨董通りを西麻布方面に向かって進んでいくと、それまでの喧騒が徐々に薄れ、落ち着いた大人のしっとりとした街並みが顔を見せ始める。ブルーノート東京や根津美術館方面に広がる駒沢通りとの交差点を越え少し進むと、左手にコの字型に骨董通りに戻ってくる少々クセのある形状の道がある。大人な雰囲気のハイセンスなお店が点在するその小道に、やや控えめな印象のこの建物を見つけた。
>>SPACE
まずは立地や周辺の雰囲気から、この物件が以前は新聞の集配拠点として使われていたということに驚く。出入りの多い配達業からすれば、交通量も少なく、尚且つ駐車場付きの1F路面という拠点にはもってこいの物件だったのだろう。退居後もしばらくは中が壁で区切られ、開放感とは無縁の状態だったが、この度オーナーの計らいにより満を持してスケルトンへと変貌を遂げたようだ。スケルトンながらもエアコンは残されているところはちょっぴり嬉しいポイント。白のタイルで統一された外観や建物の前に用意された駐車場とも相まって、さながらパッとしない見た目を脱ぎ捨てて、中身は良いヤツのまま垢抜けた“結構モテそうな奴”になってしまったようだ。
>>HOW TO USE
骨董通りというメインストリートから少し外れはするが、立ち寄ろうと思えば難なく足を延ばせる。そんな立地だからこそ、“開口の大きい1F路面物件(駐車場付き)”という特権が活かせると面白くなりそうだ。素地を活かしつつあまりコストをかけないのでれば、床をモルタルやフローリングで整え、壁と天井を白く塗り、ベースの“それっぽい”空間を作る。あとは外からの目線や見え方を考慮しながら、入居者の好みに合わせて空間を作り込むといい。天井から緑を吊るしてジャングルのような空間を作ってみるのも良いし、外観に合わせてオールホワイトでまとめるのも面白いかもしれない。今まで長らく小道で燻ってきた建物だが、入居者の手で骨董通りを歩く人々も思わず無視できないような世界観を作り上げ、この引っ込み思案な建物を表舞台に立たせてあげてほしい。
EDITOR’S EYE
現時点では3台分用意されている駐車場のうちの1つしか使えないところがネックだが、外部に貸しているその他の駐車スペースを抑えることも相談できる可能性がある。駐車スペースも含めてオフィスや店舗の見せ方を演出できれば、さらに面白い世界観が広がるだろう。