青山一丁目の駅を降り、外苑東通りに入る。ユニバーサルミュージックのビルを過ぎ、山王病院に差し掛かる手前に、右に折れる緩い坂道がある。マンションやオフィスビル、飲食店が建ち並ぶ外苑東通りを少しかわしたこの通りは、抜け道の様な使われ方をしているのか、割と人通りが多い。その坂道の途中にこの建物を見つけた。

実はこの建物、マンションとオフィス、店舗部分に分かれており、以前に違う区画を紹介した事がある。今回は、オフィス、店舗部分の地下１階の募集である。マンション区画とはエントランスが異なり、道路面から直接アプローチできるこの区画専用のエントランスがある。地下階とはいえ、天窓から光が差し込んでくるため、地下にいる感覚は薄いと思われる。むしろ、地下の特権ともいえる約3.5mの天井高のせいか、60平米の区画に抜け感が加わっている様に思えた。フローリング調に仕上げられた床と、天井まで塗られた白い壁は、スタンダードではあるがさっぱりとしていて、誰に対しても好印象を与えるのではないだろうか。現在は前入居者の造作と聞いている、白い扉と引き戸が残っているが、これは取り外す事も相談可能である。ただ、フロアのほぼセンターに柱が立っているため、この造作は活かす方向でもいいのかもしれない。収納もきちんと確保されており、水廻りも造り込まれている。現状ではオフィス利用が望ましいとの事だが、今後は店舗としても利用相談可能との事。立地を含めたトータルな視点から見ても、誰とでも相性の合う、感じのいい空間となるだろう。

基本的には現在の状況での引渡となるが、ここからの造作変更は原状回復ができる範囲であれば可能との事である。もう少し個性を加えたい方も、相談して頂ければと思う。