恵比寿オフィス・店舗|天井高の地下空間
EDIT
>>LOCATION
恵比寿駅徒歩7分、いつもより早い歩調で気分良くスカイウォークを抜けると、一気に視界がひらけ、脇にあるアメリカ橋公園の緑と正面のガーデンプレイスが迎えてくれる。恵比寿駅東口や西口のやや混みいったイメージとは違う、爽やかな雰囲気。線路を跨いだすぐ先にある今回の建物は、以前に上階フロアをご紹介したことのあるやや異質な建物。前回同様、今回もまた個性ある空間が地下に眠っていた。
>>SPACE
存在感のある建物だが、そのエントランスは賑わう通りから階段を降りた先のひっそりとした場所。そのギャップに期待を感じながら地下2Fへと降りる。扉を開けるとそこには天井高5M弱となる大空間が待っていた。窓がないため開放的とは言えないが、地下空間によくある圧迫感や閉塞感は感じない。大きな空間とハリウッドミラーが備わった控え室などからは建築当初のスタジオの名残を感じることができるだろう。やや独特のレイアウトであるので使い方の工夫は必要だが、小ぶりな倉庫や打ち合わせスペースも完備されており、トータルで考えてみればオフィスに欲しい機能のほとんどが備わっていると言って良いかもしれない。
>>WORKSTYLE
どこか秘密めいたラボの様な印象さえ感じるこの空間。スタジオとしての利用はもちろんだが、このニュートラルを極めたような空間の特異性から、無機質なデスクを中央に一列にレイアウトするだけでも相当格好良いはずだ。地下ということで窓がないことはデメリットとも思われるが、元白ホリの壁面を大型のスクリーンと見立て、プロジェクターを使い空間演出をしてみるのもこの空間ならではのアイデアだろう。その日の気分に合わせて壁面に流れる映像をセレクトすることでガラッと空間の印象を変えてみる。そんなオフィスに仕上げた際には、社内でVJ担当を任命してみてほしい。日々変えられる空間の演出だけではなく、働くテンションをも変えられる、そんなオフィスがあったら面白い。
EDITOR’S EYE
元がスタジオとのことで、外部駐車場脇からB1F階段部分まで車を寄せられるという特殊設計。個性ある建物のわりに事務所利用も容易に想定できる癖の少なさが魅力的。元白ホリの壁面にはお気に入りのアーティストにアート作品を描いてもらうのも良いだろう。地下空間故に時には気分転換が必要かもしれないが、ガーデンプレイス隣接のこの立地は、何とも恵比寿らしいと言えるのではないだろうか。