EDIT
3階は天井高4.5メートルの真っ白な撮影スタジオ。2階は板張りの温かみのある空間。
空間を見てワクワクしたのは、久しぶりだ。都会から離れた場所でひっそりと使われていた倉庫を丁寧に改装したような、親しみのある空間。邪魔するものがなく、陽だまりのできる開放的な空間は、オフィスというより仲間同士が集う場と呼ぶ方がしっくりくる気がするのだ。
イメージしたような長く使われた倉庫ほど実際のこの物件は長い歴史を重ねている訳ではない。まだ築10年あまりである。確かにエレベーターも新しい。ただとても感覚的なものだが、新しさの中にあるぬくもり感が心地よい。
場所は南麻布。多くの在日大使館を擁し、外国人の住む高級住宅街として閑静で品格のある雰囲気を常に放っている街だ。麻布十番の駅近くには高層マンションが立ち並ぶが、この近辺はそんな近代的な風景はなく、低層の家々が東京の空を大きく感じさせてくれる。
最初に感じたワクワク感、それは好きなことを仕事にできる喜び、信頼できる仲間たちと仕事をできる楽しさ…自分の「好き」だけを集めて仕事ができるようなイメージからだった。最低限のルールを決めて、方々から仲間たちが徐々に集まってくる。仕事に来るというよりは、仲間たちと何か面白いことをやる為に。
学生時代には決まって仲間と集まる場所があって、そこはたまり場と呼ばれていたっけ。ここはその空気感に似ているみたいだ。
EDITOR’S EYE
肩肘を張らず、自分らしく自由に働く。いや、もしかすると「働く」という言い方は少し違うのかもしれない。仕事との新しい付き合い方を発見しよう。